世界中の映画祭で絶賛され、日本でもシネスイッチ銀座の初日動員記録を8年ぶりに更新。
興行通信社調べのミニシアターランキングではたった1館の公開ながら7位に食い込み(上位5作品は10館以上の公開)、その後もジリジリと口コミを中心に作品が評判を呼んで、公開5週目でついに1位を獲得した映画『チョコレートドーナツ』。

日本での大ヒットに本国アメリカのトラヴィス・ファイン監督も大感激!その朗報は、少年マルコを演じたダウン症のプロ俳優、アイザック・レイヴァの元にも届けられ、監督とアイザックは「日本のみなさんに御礼がしたい!」と来日が実現。
5月25日(日)に都内公開館3か所にて舞台挨拶を行いました。
本作は、母親の愛情を受けずに育った少年マルコと出会ったゲイのカップルであるルディとポールが、家族になるために法や社会と闘うストーリー。マスコミ関係者、映画ライター、評論家、そして一般観客からも高い評価を受けており、良質な作品が多いミニシアターのラインナップの中でも、「今年一番!」との呼び声があがっております。

当日最後の舞台挨拶を行った、シネスイッチ銀座では立ち見の観客もいる中、割れんばかりの拍手を受けて登場したマルコ役アイザック・レイヴァとトラヴィス・ファイン監督。
満面の笑みで「こんにちは」と日本語で挨拶したアイザック・レイヴァに、会場からは更に大きな拍手が巻き起こった。
トラヴィス・ファイン監督は「普遍的なテーマである家族や愛について描いたこの作品が、言葉の壁を越えて日本のみなさんに伝わっているのが本当にうれしいし幸せです。」と感無量の面持ち。

観客の中には、12歳の少年もいて「今回観るのは2回目だけど初めて観たときに5回泣いて、今日見て1回泣いたので、合計で6回泣きました!素敵な映画を作ってくれてありがとう」との感想もあり、「人生にある喜びや悲しみをこの作品から感じてくれてよかった」と監督も感慨深げでした。

【開催概要】
日程:5月25日(日)16:40-17:00(15:00の回 上映終了後)
場所:シネスイッチ銀座 スクリーン2(東京都中央区銀座4-4-5 旗ビル)
登壇:トラヴィス・ファイン監督、アイザック・レイヴァ(マルコ役)

<イベント内容>
立ち見客もいる会場で、割れんばかりの歓声と拍手に包まれながら登場した、マルコ役アイザック・レイヴァとトラヴィス・ファイン監督。

作品を観終えたばかりで、感動の涙を流す観客に笑顔を向けながら
日本語で「こんにちは」と挨拶をしたアイザック・レイヴァ。
「日本に来られてとてもうれしい。初めての日本は行きかう人も街もとてもナイス!」と来日の感想を語った。

また、トラヴィス・ファイン監督も今回の来日について
「言葉のバリアを超えて、この作品やアイザックの演技が日本に伝わっているというのは映画作家としてとても名誉で幸せなこと。
観客のみなさんの感動が観た後の表情から伝わってくる。普遍的である『人を信じて愛すること』を描いた話が受け入れられているのは嬉しい。」と熱く語った。
また、ルディ役の主演アラン・カミングとは昨晩も電話で話したと言い「彼も日本での大ヒットを喜んでいたよ。
日本のみなさんに宜しくと言っていた」と出演者陣との仲の良さもうかがわせた。

又、感情を揺さぶるキャストの演技について、特別な演出はしたのかという質問には
「今回は、キャストが素晴らしく本当に恵まれていました。特にこのスーパースター(アイザック・レイヴァ)がいてくれたのは幸せなことです。
私は監督の役割として、彼らの持っている才能を引き出すための環境作りに徹しました。」と
マルコ役を熱演したアイザック・レイヴァを褒め、照れ笑いする一幕もあった。

それぞれの今後の夢は?という質問に、
アイザック・レイヴァは迷わず「アクションムービーに出ること。あとはブロードウェイでミュージカルにも出たい!」と声を弾ませた。
それを受けて監督は「実は日本を舞台にした、アイザック・レイヴァ主演の映画の脚本をちょうど昨日も考えていたところだよ。
『アイザック東京に行く!』のような感じかな?もしかしたら、また2人で日本に来れるかもしれないね」と、二人で微笑んだ。

観客からの質問にも熱心に答えており、偏見や差別と闘う本作のストーリーから「正義はあると思うか?」との問いに
トラヴィス・ファイン監督は、「人はもともと善なるものを持っている。進化する過程でそれは正義に成長していくが、
それに至るまでにはとても時間がかかる。この物語も30年前のアメリカで多くの偏見や差別があった時代の話だが、
この問題も今でも変化し続けている内容。」と答えた。

最後に、日本語で「ありがとう」といい、会場を後にしたアイザック・レイヴァと監督。
笑顔で手を振るアイザック・レイヴァの姿に、観客からも名残惜しい声が聞こえた。