「海外映画祭の経験は一生忘れないと思います」『サケボム』初日舞台挨拶
木村拓哉主演のフジテレビドラマ「HERO」への出演も決定する等、今まさにノリにノっている俳優・濱田岳。そんな濱田岳が、自身初の英語劇に挑戦し、話題となっている、明日ちょっとガンバレる青春“ほろ苦”ロードムービー『サケボム』。本日5月24日(土)より新宿シネマカリテにて公開となった本作の公開を記念して、初日舞台挨拶が行われた。ゲスト登壇したのは、主演の濱田岳、監督のサキノジュンヤ、そしてサプライズゲストとして渡辺裕之も応援にかけつけた。終始、監督とキャストの息のあった掛け合い会場は暖かな笑いに包まれ、終盤には、本作ならでは、酒樽をつかっての鏡割りも行われ、会場へ詰めかけたファンを大いに盛り上げた。
はじめにサキノ氏は、「ついに日本の皆様に本作をご覧いただけることを光栄に思います。この映画ではじめてサケボムというカルチャーを知る方々も多いと思いますが、ぜひ本作が皆さんの今後の何か行動にお役に立てればと思います」と語り、観客に謝辞を述べた。つぎに主演の濱田氏は、「本当に沢山のお客様にお越し頂き、ありがとうございます。日本で公開できるか分からなかった本作がついに公開され、そしてこんなにも多くのお客様にお越しいただいて本当に嬉しいです。これで僕の顔も立ちました(笑)。ありがとうございます」と語り、満席となった観客の笑いを誘った。そして急遽サプライズゲストとして登壇した渡辺氏は、「濱田さんは昔から知っている役者さんですし、監督ともご縁があります。そして世界中を旅して来た本作が、こうして皆様にご覧いただけることを嬉しく思います」と公開への感慨を述べた。そして本作の撮影裏話に話がおよぶと、サキノ氏は、「台本読んでもらっているから、濱田さんは英語は大丈夫なんだろうと思っていましたが、実は苦手だと知りまして、最初は心配でした。けれど、撮影中の濱田さんは台詞もほとんど完璧で、本当に驚いたし、僕の心配は吹き飛びました」と濱田氏の演技力を絶賛。これに対し、濱田氏は「実は撮影中、周りの役者やスタッフが何を言っているか全然分かりませんでした。アドリブも沢山されて困りましたね(笑)」と語り、なんと実は相手の台詞は分からないまま演じていたという裏話を披露し、観客はもちろんのこと、監督をも驚かせた。サキノ氏は、「海外映画祭で、先ず聞かれるのは、濱田さんは英語が話せる人なのか?ということでした。それはつまり、海外のお客様に濱田さんの英語はキチンと届いていたってことなんですよね。それだけ、自然な英会話ができているということで、これはちょっと信じがたいほどに驚愕でした」と濱田氏の度胸、演技力を改めて賞賛した。
そして話は海外映画祭での反応に及び、濱田氏は「本当に海外のお客様って反応がすごくストレートなんですね。面白ければ、本当にいつまでも笑っているし、まさに感情そのままに映画を楽しんでいる様子が伺えました。そういう姿をすぐ近くで見て。感じることができたのは凄く貴重な経験でしたし、僕にとって本当に忘れられない思い出です」と語り、本作への想いに言及した。そして、そんな中でも「でも、僕は海外ではじめて本作の完成品を観たので、結局何を話しているのか全然わかりませんでしたよ」と語り、観客の笑いを誘った。
そして、本作の舞台挨拶終盤には、本作の公開記念、そして本作のテーマとも絡めて登壇者による酒樽の鏡割りが披露された。会場に詰めかけたファンとともに、観客とともに、「サケボム、サケボム、サケサケボーム!」のかけ声とともに鏡割が行われ、盛り上がりは最高潮に達した。「サケボム」(日本酒とビールを混ぜた米国のカクテル)をするときの流儀であるというこのかけ声をはじめて行った観客は、大いに盛り上がった。
終始、笑いと歓声の絶えない初日舞台挨拶となり、詰めかけた観客は満足の笑みを浮かべていた。