5月14日、TOHOシネマズ日本橋にて6月13日(金)に公開される人類史上最古にして最大の謎「ノアの箱舟」伝説を描く壮大なスペクタクル感動巨編『ノア 約束の舟』のマスコミ完成披露試写会が行われた。会場には世界的大ヒットを受けて緊急来日したダーレン・アロノフスキー監督、加えて河北麻友子が日本人ゲストとして来場した。

 全世界で今年3月に公開されるやいなや、数々の国で歴代オープニング記録を塗り替え、全米をはじめ37カ国でNo.1となりセンセーショナルな大航海を続けている本作は、アロノフスキー監督が15年の歳月を費やし、全身全霊をかけて挑んだ超大作映画だ。

 監督は、日本での公開を目前にし、「世界中で公開されているのにまだ日本で公開されていないのは不思議。日本でとにかくヒットして欲しいというのが願いだ。みなさんに気に入ってもらえると思うのは、エマ・ワトソンとラッセル・クロウが演じるキャラクターの葛藤やドラマだ。」と心境を語った。ラッセル・クロウをノアに起用した理由は、「この物語は多くの奇跡が起こる物語なのでそれを現実的に見せられるのは彼だと思った。」と映画『グラディエイター』を観て育った世代ならではの発言であった。

 実際に箱舟を作ったことに関しては、「キャストをブルーシートの前に立たせCGで創ることもできたが、洪水や鳥が飛ぶシーンなどの奇跡がたくさん起こるので、せめて箱舟だけは忠実に作りたいと考えた。そのおかげで人々に大きなスケールの世界観を伝えられるようなキャストの演技を引き出せた。」と語った。

 監督が映画化を決めた理由は、『ノアの箱舟』の話を宗教としてではなくひとつの物語として捉えると、全ての人々に通じるであろうと考えたからだそうだ。この作品は様々なテーマが描かれているので、自分と照らし合わせながら観ることで様々なことを考えられるだけでなく、いずれかのキャラクターに感情移入し、気づけば映映画の世界に入り込んでしまうだろう。

 この壮大なスケールを、巨大スクリーンででしか味わえない臨場感を、サウンドによって揺れる鼓動を、ぜひ劇場で。

(Report:浜野真里)