この度、5月24日(土)に公開いたします映画「ぼくたちの家族」の日本外国特派員協会試写会を実施いたしました。日本アカデミー賞最優秀作品賞他最多6冠『舟を編む』の 石井裕也監督が《家族》に全力で挑んだ、2014年度「人間ドラマ」の最高傑作です!

■日時:5月13日(火)  
■場所:公益社団法人 日本外国特派員協会
■登壇:妻夫木聡、 池松壮亮、 石井裕也監督

会見の実施直前に作品を鑑賞した記者約100名が待つ中、主演の妻夫木聡さん、池松壮亮さん、石井裕也監督の3人が登場。盛大な拍手によって迎えられた3人は、「日本の家族がテーマとなっている作品を海外の人々がどう捉えるのか、楽しみにしていた」と、今日この会見を開くことができた喜びを語る中、早速、集まった記者たちからの質疑応答がスタート。

大勢の記者からの質問が飛び出す中、やはりメインで質問にあがるのは日本の家族というテーマについて。そもそも、なぜ、今回家族というテーマでの映画作りを思いついたのか、という質問が投げかけられると、「よくも悪くも、家族というのは、今の日本社会の縮図になっていると思うんです。」と石井監督。「家族=日本社会ということは、今、日本で家族と共に暮らしている自分自身に向き合うということにもつながると思うんです。20代最後の総決算として、この映画を撮らなければならないと思いました。」と熱く語るコメントに対し、妻夫木さんは「人って、やっぱり理想の家族に向って進もうと頑張るけど、完璧な家族なんてどこにもいなくて。どこかに何かしら問題を抱えていると思うんです。でも、この映画に参加させていただいたことで、「それでもいいんだ」と言ってもらえた気がしまて…救われました。」と演じた側からの気持ちを明かしました。
また、今回、モントリオール世界映画祭への出品が決まっている本作に対し、意気込みを聞かれると「行きたいですね!」と興奮気味のコメントをした妻夫木さん。「この映画、本当に大好きな作品なんです!描かれているテーマも日本の家族というところで、海外の人がどんな反応なのか、気になりますね。」と言いつつも、まだ参加については言葉を濁す様子に池松さんは「兄貴(妻夫木さん)が行かないなら自分も行かない」と会場の笑いを誘いながらも、

「作り手側にも家族がいて、映画を観る側にも家族がいて。その家族のつながりが、海外ではどうやって広がっていくのか、楽しみだと思います。」と池松さんもコメントし、石井監督は「海外という外の世界から日本を見つめ直すいい機会になると思います。」と自信の作品が海外へ渡ることへの意気込みを語りました。予定時間をオーバーしても、質問が途切れないほどの盛り上がりをみせた会見は、終始、家族というテーマに対する熱いと作品に込めた並々ならぬ情熱を吐露した有意義な会見となりました。