この度、『福福荘の福ちゃん』が第16回ウディネ・ファーイースト映画祭で(現地時間4月25日(金)深夜)上映されました。

現地時間の4月25日(土)昼。上映に先駆けて行われた海外メディア向けの取材では、福ちゃんの役作り、監督の印象、また「女優」としての今後の意向、今夜の上映への期待感などが質問された。先日、沖縄映画祭での上映に同席して、「初めて一観客目線で見ることができた。」という大島さん。また「女優」としては、「福ちゃん、好きなので、また福ちゃん演じたいですね。」という一言に、脇で見学していた監督がニンマリする場面も。また、インターネットで森三中の映像をチェックしてきた記者らから、「なぜ芸人になったのか」「日本での女性芸人の位置づけは」などが問われ、芸人になるにいたった経緯や、尊敬する先輩芸人についてなどが大島さんから語られた。イタリアの女性向けサイトの記者は、マラソンの為にダイエットし、役作りで再度増量した大島さんの努力に感嘆し、「自分でもやれば出来ると思い、やったら出来た」との大島さんの言葉に「彼女は本当に美しい女性」と、その人間性に惚れ込んだと感想を述べた。

映画祭オープニングセレモニーに、水色のワンピースドレスで現れた大島さんに一同感嘆。胸元にリボンとパールがあしらわれた可愛らしいデザインに、監督も「坊主刈りでニッカポッカの福ちゃんとギャップが出るね」と嬉しそう。本国イタリアからの来場者は約半数で、残り半数は、ヨーロッパの映画好き達が集まるという観客構成。そして一般客とゲスト、スタッフで満員となった会場内へ。会場中央の席に着席したゲスト達は、作品と自分の名前が呼ばれると起立し、スポットライトを浴びて会場の拍手に応えます。

現地在住の日本人女性が、「待ち合わせ時間に来ないのがイタリア人」というお国柄で、大幅に時間を押して福ちゃんの上映に。深夜にさしかかった時間にも関わらず、満員の場内。観客の作品への期待感が肌に伝わってきます。そして、檀上から、監督と大島さんが呼ばれると、二人はフロアから登壇。会場から大きな拍手が起こります。監督が「この人(大島さん)は、見るからに女ですが、女が男を演じるという、世界でも珍しい映画を作りました。どうぞ楽しんで下さい」と述べると、会場から暖かい笑いが起き、それを大島さんが「私は、男ではありません。女です」と受けると、会場大爆笑。そして大島さんが「ビバ・ウディネ!」と締め、満席の客席から、拍手喝さいを受けました。

冒頭のシーンから観客のテンションは最高潮。ためらわず感情を表現するお国柄からか、コミカルな台詞や動きに、即、大声の笑いがストレートに返ってくる。本編が終わり、エンドロールが始まるとすでに拍手が起き、エンドロールの終わらない内から、客席の監督、大島さんのもとへ福ちゃんのファンになった観客がサインと記念撮影のために殺到。「こんな人数が殺到したのは見たことがない」とスタッフが述べる程の熱狂ぶりでした。