映画『武士の献立』高良健吾さん、料理指導・今西好治先生 対談
本日、12月3日(火)映画『武士の献立』の中心にある「料理」。本作にかかせない「料理」の指導を実際に行った今西先生と包丁侍を演じた高良健吾さんをお迎えし、クックパッドスタジオにて『武士の献立』に登場する料理や撮影秘話などを交えた対談を行いました。久しぶりに再会を果たしお二人は、撮影現場での苦労や、料理に対する思いなどを語り、対談後には、劇中にも登場する治部煮や、料理の基本である出汁の取り方など、今西先生による料理教室が行われ、“料理を作る時の心得”や“食”の大切さを学びました。
【対談概要】
日時:12月3日(火)19 時30 分〜19 時45 分
場所:クックパッドスタジオ
参加者:高良健吾さん、料理指導・今西好治先生
MC:それでは『武士の献立』劇中のお料理を実際にご指導下さいました、今西好治先生にご登場して頂きましょう!お願い致します。
今西先生:
今日は楽しんで行ってもらいたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
MC:さぁ!そして今日はもうお一方スペシャルゲストをお呼びしております。
『武士の献立』の中で包丁侍を演じられました、高良健吾さんです!(会場は思わぬサプライズに驚く)皆さんすごく驚かれてますね。それはね。ザワザワっとなりますよね!
高良さん:
僕の事を知っててくれれば。(照)
MC:それはも〜う皆さんもちろんご存知ですよね!!
(会場大きくうなずく)
MC:実際に練習など沢山されたんではないですか?
高良さん:
メインはほとんど魚の捌き方でしたね。慣れない大きな包丁で、魚を捌くのがとても大変でした。
MC:劇中でもしっかりご披露いただいていますね。お二人は撮影後、久しぶりに再会にされたと伺ってます。
高良さん:
いや〜お久しぶりですね。
今西先生:
半年ぶりですね。(二人顔を合わせて)
MC:今西先生のご指導を受けていかがでしたか?
高良さん:
今西先生のおかげで料理が好きになれたし、先生は一回失敗させてくれるのがすごいありがたいなって。色々やってる最中に、そうじゃないよとか言われると僕、頭混乱しちゃうんですよ。だから一回失敗させてくれるのと途中で止められるのと(料理の覚えが)だいぶ違うと思うんですよね。
今西先生:
高良さん、練習をものすごい熱心にされていたんですよ!実際上達もものすごく早くて、学校に来て学んだら良いのにと思ってましたね(笑)。学んだら絶対上達するから。
MC:高良さんそれまではお料理はされていましたか?
高良さん:
いや。鍋です。鍋ですね(笑)。役者初めた時とかは自炊しないとだったから、シチューとかカレーとか作ってましたね。
MC:お魚も捌ける様になるとお料理も楽しくなるんじゃないですか?
高良さん:
難しいですね。包丁で骨を感じないといけないところとか。
今西先生:
最初は失敗して、それを食べて頂いて、どうしたら美味しく食べるか考えてもらうんです。一回食べると、美味しく作りたいと思う様になって料理に興味が出るんですよ。
MC:吹き替えなしでお料理を作られたということで、緊張はしませんでしたか?
高良さん:
不安とかプレッシャーとか現場にいたら常にあるんですけど『武士の献立』献立の現場では、そういうことも楽しんで出来ました。
MC:食べるのもお好きなんですか?
よく上戸(彩)さんにも、言われるんですが「高良くんはいつも食事の部屋から出てくる」と。そこでよくご飯食べてたんですよね。劇中の料理は全部食べましたね(笑)。現場で、今日はこの料理があるから、お昼抜こうとか考えてました(笑)。
MC:何が一番好きですか?
高良さん:治部煮ですね。治部煮。あと、劇中には出てきてないんですが、よく先生が特別の味付けを作ってくれるんですよ(笑)。特別に作ってくれた料理を食べてましたね。
今西先生:
美味しいと言われるとこっちも、調子に乗っちゃうじゃないですか(笑)。
MC:料理指導の際のエピソード、ご苦労などを教えてください。
今西先生:
料理を作るのは僕らの専門ですので、大変ではないですけど、料理指導という難しさはありましたね。
でも高良さんが覚えが良いのでスムーズに進みましたよ!包丁は普段プロも使わないような形も違う、サイズも違う重いものを2時間近くも持ち続けたりしていましたしね。
MC:映画を通じ、食に関する想いは変わりましたか?
高良さん:
今の時代はスーパーに行けば何でもすぐ手に入りますけど、海側と山側、西と東で味付けもかわりますし、昔の人の“いただきます”とは違うのかなと。身分によって食べられるものも違う。あの頃は、ひとつの料理を作るのにすごく時間がかかるし、映画の中では何秒ですが、ひとつの料理を作るのにどれだけの思いがこもっているか。そういうところを見て頂けたと思います。
今西先生:
石川には行っていないので羨ましいです。地域、地域で食材も違いますし。そこも映画の見所ですね。
高良さん:
美味しいものを相手に食べてもらいたいって思って作るっていいですよね。素敵ですね。
今西先生:
この作品で舌はこえましたよね(笑)。
高良さん:
はい!(笑)。一ヶ月間京都に(撮影で)ずっといたので。美味しいものを食べる為に計算してましたよ(笑)。
MC:和食が世界無形文化遺産に登録間近ですが、まさにこれから、和食がブームになると思われます。
そのタイミングでの映画公開となりますが、お気持ちはいかがですか?
今西先生:
衣食住で一番なのは食だと思うんです。当たり前に食べている料理でも“おもてなし”があったり、人に対しての思いが大切。美味しさは後からついてくるものですからね。
という気持ちで劇中でも作りました。(笑)
高良さん:
僕も思いやりなのかなと。相手にも自分にも、美味しいものを作りたい。思いやりですよね。料理を作る時は、相手を思ってつくると楽しいし、美味しいと言ってもらうと嬉しいですしね。是非、そういったところも見て頂けたらと思いますので宜しくお願いします。