『ハロー! 純一』という映画が2014 年2 月15日に全国で公開されることが決定しました。
本作で監督を務める石井克人監督の「世界中の子供たちに映画や映画館を好きになってもらいたい。だから子供たちにプレゼントを贈る気持ちで」という考えに集まったキャスト、スタッフにより、本作『ハロー!純一』は作られました。まっくらな映画館で、いろんな年のいろんな人と観る、スクリーンの物語。好きなときにストップしたり、巻き戻したりできない。それは生きている毎日と、似ている。笑いあり、恋あり、涙あり、そしてロックあり!業界初、小学生0円で贈る、異例の子供映画の誕生です。
本日、石井克人監督、教育実習生のアンナ先生を演じた主演の満島ひかりを始め、スタッフとキャストが勢揃いした記者会見を実施いたしました。

【日付】11月27日(水)14:00〜14:45
【会場】 世田谷ものづくり学校 世田谷区池尻 2-4-5 tel: 03-5481-9011
【出席者】
 監督: 石井克人、芳岡篤史、川口花乃子
 出演: 満島ひかり、森下能幸、森岡龍、加部亜門(子役)、大嶋康太(子役)、
 椙杜翔馬(子役)、堀田耀平(子役)、西田光貴(子役)、佐々木りお(子役)、芽奈(子役)

記者会見では、子供たちがそれぞれ役柄を自己紹介をした後、司会進行に挑戦!
本作は、2012年3月に千葉県成田市や地元の方々による全面協力のもと撮影されたことや、撮影前にワークショップが行われたこと、公民館を宿舎にして共同生活を行いながら撮影に臨んだことなどを、子供たち自身が説明していった。その上で、“子供たちに映画のプレゼントを” という石井監督の想いに共感したスタッフやキャストが集まり、作られた作品であることを紹介し、監督と出演者が登場。

本作は、石井克人監督の母親による、実話を元にした自費出版本「ぼくのかみさまありがとう」(著:石井紀子/文芸社刊)の映像化を持ちかけられた本作の監督陣のひとり・川口花乃子監督がそれを参考に、周囲の人達から聞き取ったエピソードをもとに脚本が書かれたという本作誕生までの経緯を説明。
本作が小学生以下0円という業界初の興行となることについて、石井克人監督は、「小学生の頃、映画館に行けるほどのお金がなかったんです。その中でテレビで見た『頑張れ!ベアーズ』に衝撃を受けて」と説明。撮影時も子供たちに参考作品として見せたそう。

もともと石井監督のポケットマネーで作った自主映画にも関わらず、全国95館という拡大公開されることになったことについて、「子供はタダで観られるようにしたいと考えていたので、地道に一館ずつ・・・と最初は思っていたんです。それをスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに相談したら、“君には宣伝は無理だよ”と言われて(笑)  その場でティ・ジョイの紀伊宗之さんを紹介していただきました」と振り返った。満島さんを始めとする出演者の真剣な演技が、単なる“自主映画”で終わらせるべきではないと考え直すきっかけになったよう。

破天荒な教育実習生・アンナ先生を演じた満島ひかりさんは、子供と共演する作品が続いていることについて、「大人よりも子供と芝居をする方が好きなんです。石井監督と一緒なら楽しく撮影ができるし、この映画の企画に共感して、少しでもお手伝いできたらと思いました。石井組の作品ではいつも巻き髪にハイヒールでミニスカートを履いていますが(笑)」と振り返った。
劇中ではアイドルを目指す田中さんを演じた佐々木りおちゃんから、演技の評価を聞かれた満島さんは、「私はアイドルは卒業しましたが、タンカを切るところとさびしそうなところのギャップがよかったと思います。芝居なのか芝居じゃないのか分からなくなるような場面もあって。でも、撮影中に皆の間に恋愛模様がありすぎかなとは思いました・・・そこは仕事なのでしっかりしないと(笑)」と先輩として笑いながらもクギを指す、現場の雰囲気をうかがわせる微笑ましいやりとりも。

全ての石井作品に出演しているアチキタ先生役の森下能幸さんは「今回に限らず毎回声をかけてもらって嬉しいです。色んな俳優さんたちと芝居できることはモチベーションでもあり楽しみでもあります。毎日皆と現場で仕事ができることを楽しみにしていました」と現場を振り返り、満島さんについて「映像で観た時と現場でのギャップが本当に違う方。子供たちと和気あいあいと話をされていて、そのギャップが素敵で」とコメントした。
子供たちと深く関わることになるロックなお兄さん・タカオさんを演じた森岡龍さんは、「ものすごく楽しかったです。石井さんの現場はポジティブな空気しか流れていなくて、毎日いい雰囲気だけが流れていました。」と振り返った。

自身の印象に残っている先生について聞かれた満島さんは、教師だという自身の父親のエピソードを披露。「高校進学を機にラグビー部に入り花園を目指したいという中学生の男の子を花壇に座らせ、水をかけながら“そこが本当の花園だ!“・・・とアドバイスしたみたいです。本当に強烈でしたね」と振り返った。

最後に子供たちを代表して純一を演じた加部亜門くん、石井監督、満島さんから締めくくりの言葉。
加部「2年前に撮った映画でそろそろ公開しないかな・・・と思っていました。この映画には勇気がもらえる、笑えるところ、泣けるところなどが沢山あります。ぜひ映画館に観にいってください!」
満島「ここにいる皆がレッスンしているところから見ていて、役柄なのか本人なのか分からないエネルギーを感じました。観終えた後、もう1回観たいと思える作品です。こんなに沢山の映画館で公開されるとは思っていませんでした。子供たちがこの映画で皆の中にある何かを見つけてくれればと思います」
石井「単館規模で・・・と考えていたら、満島さんの演技を見て、本気なんだ!と思いました。一緒に作った芳岡くんと川口さんでないとこういうさわやかな作品にはならなかったと思います」

(注)小学生以下0円でご鑑賞いただく際は、保護者(成人以上)の同伴が最低一人必要です。同行小人の人数は問いません。