『そして父になる』が9月28日の公開から1カ月を迎えます。
10/27(日)まで累計動員2,285,399人/興行収入2,660,529,100円を記録し、日本でも大ヒット中となっております。

この度、是枝裕和監督によるティーチインイベントに、急遽主演・福山雅治さんがサプライズ登壇いたしました!
福山さんが事前の告知をせずにサプライズでイベント登壇されるのは初めてのことになり、また国内で一般の方からの質問に直接答えるティーチインイベントの登壇も初めてとなります。

映画『そして父になる』 福山雅治×是枝裕和監督 ティーチイン  レポート
日時:10月28日(月)
登壇者:福山雅治(44)、是枝裕和監督(51)
場所:新宿ピカデリー SCREEN1 (東京都新宿区新宿3丁目15番15号)

本日でちょうど公開1か月を迎えた本作ですが、監督のティーチインイベントを楽しみに来場したお客様で、会場内はほぼ満席!上映後のトークイベントということもあり、まだ眼に涙を浮かべる観客がいる中、暖かい拍手で迎えられながら監督が登場し、トークイベントがスタート。開口一番、監督の口から本日はサプライズゲストがいるという事が伝えられると、なんと本作の主演を務めた、福山雅治さんが登場!予期もしない出来事に会場内からは驚きの声と歓声が!
二人に対する質問もひっきりなしに続き、大盛り上がりのイベントとなりました。

是枝監督:しばらく海外にいましたが、ティーチインをよくやっていると話していたら是非参加してみたいとある人に言って頂いたので、本日は超サプライズゲストをお招きしています!
福山雅治さんです!

<観客から大歓声!>

福山さん:福山です。今日はよろしくお願いします。

監督:ヤダーという声が聞こえましたけど(笑)福山さんは国内でのティーチインは初めてなんですよね?

福山さん:そうですね、司会進行も自分たちでしないといけないのも初めてですね。

監督:それでは、早速始めましょうか。

女性客:福山さん、20年来のファンです!!福山さんの歌も映画も全部聴いたり、観たりしていますが、この作品の福山さんだけはかっよく見えませんでした。
自分では良多のことをどう思っていますか?
あと、ご自身は福山さんが演じられた父親とリリーさんが演じられた父親、どっち側だと思いますか?

福山さん:自分がこの役を演じるからといって自分が最終的にどう映るのかと思って、撮影にのぞむことはないんですね。最後の撮影で監督に、良多の良い所は一つもなかったですねって言いました(笑)
あと、自分は良多方面の人間だと思います。こういう世界ですから子供も良い学校に入れるかもしれないし(笑)
でも選択肢が多くある環境はつくってあげたいと思いますね。

男性客:福山さんが演じる中で撮影をしていて、こういう風に変えていった方がいいなと思ったシーンはありますか?

監督:僕はキャストさんと会う中でどんどん脚本を変えていくから、みんなは大変だったと思います(笑)
慶多の誕生日に福山さんと尾野さんがバースデーケーキを囲んで団らんするシーンがありますが、あのシーンは元々軽いシーンのつもりだったんです。
でも、尾野さんと慶多がカメラを覗き込んでいる時に、福山さんが二人を見ているシーンがありますが、その眼になんとも言えない冷たさがあって、自分とこの子はどういうつながりがあるんだろうっていう想いが含まれたような強い眼だったんですね。
そこから、ショッピングモールでも福山さんが子供たちを見るシーンだったり、その“見る”ということを色んなシーンで強調していくようにしました。

女性客:今日で8回目です。ノベライズも読みました!
キャストがそれぞれ仲の良いお友達だと聞いていますが、キャスティングする上で何か意図があったのでしょうか?

監督:福山さんとリリーさんがお友達だと聞いて最初はどうしようか迷ったんですけど、自分のイメージに一番近かったので決めました。尾野さんと真木さんは、撮影がドラマ「最高の離婚」の前だったので、二人が仲の良い友達とは知りませんでした。
慶多はオーディションで決めたので、意図したことではなく、全て偶然ですね。

女性客:今日で2回目です!福山さんがカメラを見て泣くシーンで私も一緒に泣いてしまいました。
現場ではどんな雰囲気だったのですか?

福山さん:役者はプランをきちんと練って演技する方と現場で決めていく方がいらっしゃいますが、僕は現場で起こることに反応して決めていくタイプなんです。だからあの日、あの時、あの場所で感じたことがそのまま出たと思いますが、あまり覚えてないですね。
でもまた同じようにやれと言われたら無理で、次の日や一週間後、一か月後で変わっていくと思います。

監督:僕も現場で反応していってくれる方がやりやすいですね。
あれ、ワンテイク目ですよね?ワンテイク目を使える時が一番いいです。

監督:たくさんのお客様に観てもらえて、この作品は本当に幸せだと思います。
11月からまた海外を回りますが、東京以外でもまた(ティーチイン)をやりたいと思っています。
二度三度足を運んで頂けると嬉しいです。本日は短い時間でしたがありがとうございました!

福山さん:厚かましい意味ではく、何度も観て頂きたい作品です。この作品の演者たちもお芝居なんだけど、限りなく生活に近い感じでだったので、いかにも演技している作品は次は何が来るのかと思わず身構えてしまうけど、この作品は何度観てもその日によって受ける印象が違うような、生き物のような映画だと思っています。
僕自身も20年、30年と何度も観ると思います。長年皆さんの心に寄り添える一本になれればと思います。
本日はありがとうございました!

以上