10月19日(土)有楽町スバル座にて「蠢動−しゅんどう−」が公開となり、三上康雄監督、若林豪さん、目黒祐樹さん、中原丈雄さん、さとう珠緒さん、栗塚旭さん、脇崎智史さんを迎えて初日舞台挨拶が行われ、全国公開を迎えた喜びと撮影中の思い出などを語ってくれました。

司会:まずは三上監督から初日を迎えての今のお気持ちを一言ずつお願いします。

三上康雄監督(以下三上監督):ぼくの話より、皆さんのお話を先に。

司会:それでは若林豪さんにお聞きします。今までに数多くの時代劇に出演されていらっしゃいますが、本作「蠢動−しゅんどう−」に対する思いはどのようなものでしょうか?

若林豪:テレビも映画も時代劇が少なくなっているなかで、私もそうですが他の俳優さんも飢えているんです。そんなときに〝自分の観たい時代劇映画がないから創る”という監督の意気込みを、台本を読んだときに感じ、是非参加させていただきと思いました。私の役は家老で正座のシーンがとにかく多く、その後遺症か、今でも足を引きずっているんです・・・(笑)それはさて置き、とにかく一人でも多くの方に観ていただきたいです。

司会:目黒祐樹さん、劇中にて見事な殺陣を披露していただいておりますが撮影はいかがでしたか?

目黒祐樹:撮影は冬だったので寒かったんですが、それより撮影現場における三上監督の目が少年のようにきらきら輝いていて「蠢動−しゅんどう−」に対する三上監督の熱が伝わってきた撮影現場でした。時代劇が衰退していることは確かなことですが、三上監督のような方が出てきてくださって、時代劇大好き人間には非常に心強い存在であります。

司会:中原さん、寡黙ながら存在感のある舟瀬という役柄ですが、難しかった役柄ではなかったでしょうか?

中原丈雄:そうですね。台本に書かれているセリフ以外の部分を今回の役では意識しましたね。ただ監督の熱とテンションに巻き込まれないように集中して現場に身を置きました。(笑)本日、ご覧になってくださった方たちが宣伝していただければ益々、大きな作品になっていくのではないかと思います。

司会:さとうさん、紅一点ということで女性の立場から、男たちの正義のぶつかり合いをみて、どのように感じられましたか?

さとう珠緒:とにかく寒い現場でしたので、ぶつかり合っている皆さんが本物の武士に見えました。かっこよかったです。初日を迎えられて本当に嬉しく思います。一人でも多くの方に観ていただけるよう皆様も宣伝お願いいたします。

司会:栗塚さん、今の世の中にこういった力強い「蠢動−しゅんどう−」の存在はどのように思われますか?

栗塚旭:久しぶりに素晴らしい作品だと感じます。監督の思いが全部込められた作品だと思いますね。「蠢動−しゅんどう−」はこれから蠢く作品です。劇中でもそうですが、若い人の蠢きが今後の時代劇をつくっていくのでしょうか。

司会:脇崎さん、雪の中での壮絶な殺陣のシーン、いかがでしたでしょうか?

脇崎智史:雪の上での殺陣は予想をはるかに超える難しさでした。とにかく寒く厳しい現場でしたが、大先輩の方々を見ると、微動だにしないので・・とにかく負けじと頑張りました。

中原丈雄:いや、あれはね、動くと寒いからですよ(笑)

会場笑

司会:それでは最後に三上監督お願いいたします。

三上監督:“自分の観たい時代劇映画がないから、自分で創る”という思いで本作を製作いたしました。今では毎日観たい作品となりました。ですが、ここまでこられたのは何もかも皆様のおかげだと思います。有難うございます。最後になりますが、この作品の主役は観ていただいた方がご自身で決めていただけるよう撮りました。観終わったあとそういった思いになっていただければ嬉しい限りです。