女優の川島なお美が13年ぶりに主演し、驚異の50代といわれる美しい肢体を惜しげもなくスクリーンに焼き付けた12月公開の映画『チャイ・コイ』。公開前から話題騒然の本作の予告編初お披露目イベントが10月20日、新宿・LOFT PLUS ONEで行われ、SPゲストとして川島が登場した。

《川島なお美、新宿歌舞伎町に降臨!
原作者の岩井志麻子とともに、予告編の初お披露目に大感激!》

この日は、原作者である岩井志麻子による企画「オメ★コボシ24〜映画チャイ・コイ公開記念スペシャル〜」と題して行われたもので、参加は一般客オンリー。マスコミ完全シャットアウトという厳戒態勢の中、体にフィットしたヒョウ柄ワンピース姿の川島が新宿・歌舞伎町の地下にある同所に降臨した。開口一番「ロンシャンの赤ワインをください」と注文した川島は、放送禁止の暴露話が乱れ飛ぶ今回のトークイベントの趣旨を聞かされると「え?ここって違法なの?」と変に驚きながらも「秘密を共有しましょうね、今日はシーですよ」と艶っぽく挨拶。そんな姿に岩井は「この方が歌舞伎町にいる事自体が凄い。いい匂いがする」と大興奮だった。

『チャイ・コイ』は、岩井による第2回婦人公論文芸賞受賞の同名小説をエロチックに実写映画化したラブロマンス。異国の地バンコクを舞台に、韓国人ボクサーのハヌル(イ・テガン)と運命的な出会いを果たした小説家・麻衣子(川島)が、刹那的に性愛をむさぼっていく様を描く。初お披露目された予告編には、寂しさのあまり自らを慰めようとする麻衣子の姿や、ハヌルとの禁断の出会い、裸体を重ね合わせる2人の美しい姿が耽美的な映像で描かれていた。

岩井の私小説的側面を持った原作を映画化するにあたり川島は「最初は難しいと思ってお断りをしようと思っていたけれど、脚本では男女の切ないラブストーリーになっていました。恋も仕事も満たされていながらも、心にぽっかりと穴が開いている役柄で、同じような孤独を抱えた男性とむさぼり合いながら、心の穴を埋めていく。エロスだけを描いているわけではない」と切ないロマンスに心ひかれた様子。岩井も「原作を書いていた当時の私は、自分は幸せだと無理矢理に思い込んでいた。なお美様もイ・テガンさんもその寂しいという表現を見事に演じていて、とても光栄でした。単なるバカエロな話がこんなにも美しい映画に昇華するとは『なんじゃこりゃ』ですよ」と大絶賛で「断ち切ろうと思っていたベトナムや韓国男への愛が復活してしまった」と早速触発されているようだった。

50代とは思えぬ川島の美体も目を引くが、相手役のイ・テガンの裸体も負けていない。川島は「肉体も精神もマッチョだし、私よりも巨乳。韓国の兵役は半端じゃない」と惚れ惚れ。またお国柄、寺院を映すのはNGなどラブシーン撮影の規制も多かったそうで「ベッドでのラブシーンの撮影では、現地の関係者がたくさん来て、モニターの前で厳しくチェックしていましたよ」と振り返り「タイってゲイの国でもあって、現地の役者の中にはイ・テガンさんのお尻をスリスリしている人もいました。ハヌルの盲目の恋人役の女性も実はレズビアンで、イ・テガンさんとキスした時には『初めて男性とキスをした』と泣いていました」と衝撃秘話も飛び出した。

一方の岩井は、川島が自身を演じたことについて「それは映画会社や先方が決めたこと。作者が指名することはないからね。それに映画はリアルとか再現フィルムになったらあかん。現実とかけ離れた人がやった方がいい」と自らの美化説を必死に否定しながらも「ありがたや、ありがたや」と川島のキャスティングに大満足の様子だった。

その後も映画に関係する話やまったく関係ない岩井の下ネタトークに笑顔と驚きの顔を交えて付き合った川島。20分ほどの予定だったが大いに盛り上がりを見せ、時間も延長。最後は「この数十分の間でずいぶん成長したと思うわ、私」と新境地に達した様子を見せながら、岩井の実の息子のエスコートでステージを降りて行った。