第32回香港電影金像奨(香港アカデミー賞)において、最優秀作品賞・監督賞など、過去最多となる主要9部門を受賞し、国内外で”『インファナル・アフェア』以来の傑作””十年に一本の脚本”と称されたサスペンス・アクション超大作『コールド・ウォー 香港警察 二つの正義』が10月26日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開する運びとなりました。

そしてこの度、主演を務めたレオン・カーファイとアーロン・クォックのインタビューが到着致しました。

 テロ・誘拐事件から汚職事件へ、香港警察における複雑な組織構造や内部事情を、これまでになくリアルに描いた本作。出演者としてベテランから若手まで香港映画界を代表する豪華キャストが結集。その中で主演を務め、リー副長官役として香港電影金像奨で最優秀主演男優賞を受賞した名優レオン・カーファイと、同じく主演を務めラウ副長官を演じた“香港四大天王”としても知られるアーロン・クォックが作品への出演を決めた経緯などを語ったインタビューが到着。火花を散らし合う2人の演技合戦が見所でもある中、双方ともに共演を熱望していた事を明らかにしている。

以下、インタビューの詳細となっております。

今回リー副長官を演じたレオン・カーファイは本作への出演の経緯について、「最初にプロデューサーのビル・コンから電話があり、是非脚本を読んでくれと頼まれたんだ。スケジュールを聞くと、ちょうど出演しようとしていた二つのプロジェクトの間だった。ただ、彼からは「読まずに絶対に断らないでくれ」と念押しがあり、まさに読まずに断ろうとしていたのでまずいと思ったんだ。なぜなら、読んで気に入ったのに出演できないというのは非常につらいと身をもって知っているから(笑)。ビルは「これはただの良い脚本ではなく本物の香港クオリティのプロダクションで、中国との合作が主流となった今では非常に珍しいものだから」と言ってきた。そして彼の誠実さを感じ、脚本を読もうと思った。そして読んですぐにまたまずいと思った。もう抜け出せないとわかったから(笑)」と、脚本に魅力を感じると共に、名プロデューサービル・コンの熱いオファーに応えたことを明らかにした。
また、香港四大天王の一人、アーロン・クォックとの共演については、「実は今まで一度も共演したことがなかったんだ。でもいつか一緒にやろうと、彼と会う度に話していたんだよ。そんな時いつも「君のコンサートが終わるまで待つよ。だからその収益を新しい映画に投資しよう(笑)」と言っていたんだ。だから、今回共演できると聞いて本当に喜んだよ。何年も話していたことがやっと実現できるぞってね。聞くところによると彼もこの映画の脚本が気に入ってコンサートを延期したそうだ(笑)」と、劇中でも抜群の演技合戦を広げた二人の知られざる秘話を語り、さらに本作の魅力を「もし同じ話でもシンガポールや中国では成り立たないだろう。この映画のトピックは香港特有で、香港という場所はアジアの中でも警察犯罪のエッセンスを的確に表現できる場所なんだ」と香港映画ならではの絶対的な自信を覗かせた。

また、アーロン・クォックはもともと歌手として絶大なる人気を得ているが、「映画というのはコンサートのステージとは全く別であり、違った形で私自身を表現できる創造的なフィールドなんだ。私はいつも新しい突破口を模索していて、映画がそれにあたる。今は歌うことより演技をすることがよりエキサイティングで楽しいし、新しくも難しいチャレンジだと思っているよ」と、俳優業に力を入れている様子。20年ぶりに共演を果たしたアンディ・ラウについて「彼との共演時間が短く個人的には残念だったけど、彼の出演シーンを観てもらうだけで、いかにアンディ・ラウという役者が自身の役を的確に演じているか分かってもらえるはず。本当に驚きだ」と賞賛した。また、レオン・カーファイについても「彼は個人的にも大好きな香港の俳優の一人。本当に才能があるよ。当初この作品のオファーをもらった時、撮影時期が私のコンサートツアーと重なっていたんだ。だけど、脚本が気に入っていたし、彼がすでにサインしているということ聞き、これはどうしてもやるしかないと出演を決めたんだ。だからこの映画のためにツアーを半年遅らせたんだ(笑)」と並々ならぬ意気込みで出演を決めた熱い想いを明かした。