今、最も次回作が期待される映画監督・三谷幸喜。その三谷監督の最新作は、織田信長亡き後、織田家の跡継ぎ問題と領地配分を議題に、日本史上初めて“会議で歴史が動いた”と言われる「清須会議」。日本映画界を代表する豪華絢爛なオールスターキャストを迎え、その時代を必死にそして懸命に生きた人々の可笑しくも愛おしい姿を描く群像劇です。様々な駆け引きの中で騙し騙され、すべての登場人物が絶妙に絡み合う人間模様は、まさに三谷流「人間喜劇」の真骨頂。時代劇の枠を超えた全く新しい歴史エンタテインメント作品です!

三谷幸喜監督と「清須会議」で衣裳デザインを手がけた黒澤和子が、10月16日(水)、明治記念館にて行われた、第25回高松宮殿下記念世界文化賞授賞式典のカクテルレセプションにゲストとして出席しました。会場では、映像・演劇部門で受賞したフランシス・フォード・コッポラ監督と三谷監督が談笑する一幕が見られました。コッポラ監督は「ゴッドファーザー」シリーズや「地獄の黙示録」など映画史に残る名作を生み出し、米国アカデミー監督賞ほか多くの映画賞に輝く世界的巨匠。黒澤明監督のファンを自称し、黒澤監督の長女・和子とも親交を深めてきました。また、三谷監督はコッポラ監督の大ファン。ともにレセプションに出席した黒澤に紹介してもらうことで、憧れのコッポラ監督との初対面が実現しました。

レセプション会場に現れたコッポラ監督に、黒澤が「世界文化賞、おめでとうございます。お元気そうですね。」とお祝いのコメントを贈りました。「父が亡くなって、もう17年です。」と言うと、コッポラ監督はやや悲しそうな表情を浮かべました。その後「今一緒にやっている監督がコッポラさんの大ファンなので、紹介します」と三谷監督を紹介すると、三谷監督は持参した「ゴッドファーザー」の写真集にサインを書いてもらい、その後がっちり握手を交わしました。

(三谷監督のコメント)
「ゴッドファーザー」PARTⅠからPARTⅢまでをまとめた写真集にサインをもらいました。「ゴッドファーザーは完璧な映画」。僕の映画のバイブルです。お会いできて光栄です。大きな方でした(笑)。
コッポラ監督は脚本家でもあるので、同じ脚本家として尊敬してますし、参考にもしています。(もっと時間があれば)脚本の書き方を聞きたかったですね。
僕と黒澤和子さんの最新作として「清須会議」をDVDにして事前にお送りしていたのですが、「必ず観ます」と言って頂きました。
コッポラ監督に書いてもらったサインは、尊敬するビリー・ワイルダー監督と市川崑監督のサインの、隣に飾りたいと思います。

(高松宮殿下記念世界文化賞とは)
日本美術協会の総裁を長く務められた高松宮殿下の「世界の文化・芸術の普及・向上に広く寄与したい」という遺志にもとづき創設された全世界の芸術家を対象にした顕彰制度。1988年に創設され、絵画、彫刻、建築、音楽、演劇/映像の各部門で優れた業績を上げた芸術家に毎年授与される。今回の授賞式典では、コッポラ監督ほか計5人の受賞者が常陸宮殿下から顕彰メダルを授与された。