第26回東京国際映画祭:『ブリングリング』ソフィア・コッポラ、満席のお客さんに大感激!ジャパンプレミア開催
本作は、第26回 東京国際映画祭にて特別招待作品。
昨日、オープニングセレモニーのグリーンカーペットでは、監督ソフィア・コッポラと父で、本作のエグゼクティブ・プロデューサーのフランシス・フォード・コッポラと親子で初登場し大変話題になりました。
この度、昨日に続きジャパンプレミア上映が行われました。
ソフィアファンで埋め尽くされた客席を前に舞台挨拶、そして質疑応答を実施いたしました。
第26回 東京国際映画祭
ジャパンプレミア上映/舞台挨拶 イベントレポート
【日時】10月18日(金)
【場所】TOHOシネマズ 六本木ヒルズ SCREEN2(東京都港区六本木6-10-1)
【参加者】 ソフィア・コッポラ(監督)
ヴァレンティノ(VALENTINO)の洋服<胸元にラインストーンがあしらわれた白のシャツに、光沢のある黒のパンツ姿>をスタイリッシュに着こなしたソフィア・コッポラが会場に登場すると、会場から歓声が上がり、大きな拍手が起こりました。
手を振るお客さんも多く、ソフィア・コッポラも笑顔で手を振り応じていました。
また映画について、撮影エピソードを語たってくれました。
彼女が会場を後にする際、会場から大きな拍手が鳴り止まず、お客さんはとても名残惜しそうでした。
MC:本日は第26回東京国際映画祭 特別招待作品『ブリングリング』上映にようこそお越し下さいました。
この作品は、ソフィア・コッポラ監督による最新作で、実際にロサンゼルスで起こった事件をもとにした映画です。被害総額は3億円にもおよぶという、全米メディアを騒然とさせたこの事件の犯人にあたる、ブリングリングという窃盗団のメンバーをエマ・ワトソンが演じていることや、事件の被害者の一人、パリス・ヒルトンが豪奢な邸宅を撮影現場として提供したことでも話題となっています。
それでは、ただいまより舞台挨拶をはじめさせて頂きます。
では、本日のゲスト、ソフィア・コッポラ監督 に登場していただきましょう。
はじめにゲストのソフィア・コッポラ監督から一言ご挨拶を頂戴しましょう。
ソフィア:Thank you.アリガトウ。(日本語で)
MC:ありがとございます。
ソフィア・コッポラ監督は、今まで何度か来日されたことがあると思いますが、こうしてお客さんの前で舞台挨拶するのは初めてとなるんですよね!
それを踏まえて感想をお願いします。
ソフィア:今夜、この場所に来れて本当に嬉しいです。
今回、初めて東京国際映画祭に参加できて光栄ですし、長年私のファンでいてくださる皆さんのサポートに大変感謝しています。
そして今日ここに来てくださったことにお礼を言いたいと思います。
ありがとうございます!是非、映画を楽しんでください。
<会場から大きな拍手>
MC:今回、この舞台挨拶イベントのチケットは発売開始6分で完売したそうで、こうして多くのお客さんが来てくださっています。
昨日は、グリーンカーペットを歩かれていますよね。
日本のファンの皆さんと触れ合ってみていかがでしたか。
ソフィア:昨日は本当にエキサイティングでした!
特に父と一緒にグリーンカーペットを歩けたこと、そして父と共に大勢の映画ファンの方々と触れ合えて嬉しかったです。
今日こんなに多くのお客さんに映画を見てもらえることを光栄に思います。
MC:ありがとうございます。
では早速、監督の最新作『ブリングリング』について伺いたいと思います。
本作は、実際に起こった事件をもとにしていますよね。
事件を起こした若者たちの感情がどのように動かされていったのかが描かれていますが、そもそもこの題材を映画にしようと思った理由は何ですか?
ソフィア:この事件を知った時、私がすごく驚いたのは極端な話だなと思いました。
昔から若者がいたずらをするのは当たり前だし、私の若い頃も同じでした。
でもここまですることにびっくりしました。
そしてこれは、コンテンポラリーなことだと思いました。
簡単に言うと、10年前だったらこんなことは絶対に起こらなかったことだと思うし、今の若者のカルチャーをまさに象徴している事件、そしていかに私の育った時代と現代が違っているかといことを伝えられたらと思って描きました。
MC:ありがとうございます。
ここで、本日取材に来ている記者から2、3質問をもらいたいと思います。
<質疑応答>
Q:この事件をリサーチした中で、再発見して驚いたことはありましたか?
ソフィア:驚きの連続でした。
実は、私は実話をもとに映画を作るのは初めてなんです。
映画化するにあたり、リサーチのプロセスは私にとって新しいチャレンジでしたし、とても楽しむことができました。
実際に窃盗団の中の2人に会うことができて話を聞きました。
そしてこの事件を担当していた刑事、またヴァニティ・フェア(Vanity Fair)の記事を書いた有名なジャーナリストからも話を聞くことができました。
この映画の中で窃盗団の若者たちがインタビューを受けているシーンがありますが、その言葉は彼らが言った言葉で、それを引用したりしていて、リサーチの結果を活かしています。
Q:窃盗団のうちの2人に会ったとおっしゃっていましたが、実際に会った時、何か発見はありましたか?
ソフィア:男の子1人、女の子1人と会ったのですが、驚いたことに、彼らの言っていることがかみ合っていなかったんです。
それも面白いと思いました。
男の子に関しては、「エキサイティングな思い出だった、でも今は後悔している」と言っていました。
Q:エマ・ワトソンを起用した理由は何ですか?また一緒に仕事をしてみてどうでしたか?
ソフィア:正直に言って、彼女を起用することは考えていませんでした。
あまりにも私の中でエマのイメージが、映画の中の女の子と違っていたんですがキャスティングディレクターに薦められて、彼女に会ってみたらとても熱心で、この役をやりたがっていました。
一生懸命にカルフォルニアのアクセントを勉強して、私の前で披露してくれました。
彼女はすごく変身していて、今までのイメージとガラリと変わっていました。
私は、俳優さんが変身していく姿を見るのがとても楽しみなんですが、彼女の変身ぶりに感心しました。そして彼女を起用することにしたんです。
Q:最後に会場にいるお客さんにメッセージをお願いします。
ソフィア:この映画は、全てロスで撮影をしています。
パリス・ヒルトンの家が登場するんですが、これは実際の家なんです。
さらに彼女の家で撮影をしました!その部分もご覧いただきたいのですが、この作品をスタッフと一緒に一生懸命作ったので、是非楽しんでもらいたいです。
毎回、日本にくるといつも温かく迎えてくれて本当にありがとうございます。
今晩、ここに来てくださったお客さんにも感謝しています。
映画を楽しんでください!