10月9日(水)より開催された「第10回ラテンビート映画祭 LATIN BEAT FILM FESTIVAL 2013」のオープニング作品にも決定した本作は、映画祭に合わせて本作主演の注目俳優、『トーク・トゥ・ハー』で介護士ベニグノを演じた実力派俳優ハビエル・カマラと前作『私が、生きる肌』へも出演したアルモドバルの秘蔵っ子との呼び声が高い注目の女優ブランカ・スアレスの二人が来日し、本映画祭のオープニングセレモニーに登壇しました。
ハビエルとブランカの二人は今回が初来日となります。

映画『アイム・ソー・エキサイテッド!』
第10回ラテンビート映画祭 オープニングイベント概要

日時:10月9日(水)

場所: 新宿バルト9 スクリーン8 

登壇者:ハビエル・カマラ  『アイム・ソー・エキサイテッド!』出演俳優
     ブランカ・スアレス 『アイム・ソー・エキサイテッド!』出演女優
     アルベルト・カレロ・ルゴ (ラテンビート映画祭プロデューサー&プログラミング・ディレクター)

この日は、日本でもファンの多いペドロ・アルモドバル監督の最新作をいち早く観ようと
大勢の観客が劇場に訪れ、映画出演キャストも来日するということでチケットもソールドアウト!
来日したハビエル・カマラとブランカ・スアレスは持ち前のラテン気質で観客のみならず
マスコミに対してもサービス旺盛!大盛り上がりのオープニングを飾りました。

<オープニングセレモニー>

アルベルト:本日は第10回ラテンビート映画祭にご来場頂き誠にありがとうございます。
本映画祭は今年で20周年となりますが、今年のオープニング作品は、2014年1月25日に
日本で公開となります、ペドロ・アルモドバル監督の『アイム・ソー・エキサイテッド!』です!
本映画祭は『バッド・エデュケーション』というアルモドバル作品から始まりましたが、
10年経ってもアルモドバルは映画祭に来てくれません…。

(場内爆笑)

『バッド・エデュケーション』はズバリ、ゲイ映画ですが、『アイム・ソー・エキサイテッド!』は
ゲイ映画というよりオカマ映画となります!

(場内爆笑)

僕はこのラテンオカマ映画を今回上映することに大変誇りを持っています!
それでは、本日の主役、『アイム・ソー・エキサイテッド!』に出演している
ハビエル・カマラ、ブランカ・スアレスのお二人をお呼びいたします!

MC:今回が初来日ということですが、日本に来られていかがですか?

ハビエル:日本に到着したばかりですが、とても満足しています。
以前から日本には来たいと思っていました。日本はエキゾチックで遠い国という印象ですが、
そういうものに人は憧れるものですよね。

ブランカ:日本にはずっと来てみたいと思っていました。アルモドバル監督の作品で
今回先輩であるハビエルさんと来ることができてとても嬉しく感じています。

ハビエル:オリンピックの件では、マドリッドを負かしてくれてどうもありがとう(笑)
でも今でも皆さんのことは大好きです!お・も・て・な・し。(手を合わせて、ブランカと共に)おもてなしぃ。

(場内爆笑)

MC:映画の中で観客に注目してみてもらいたい点はどこですか?

ハビエル:この映画は生きることによって喜びを感じることができるような映画です。
大島渚監督の『愛のコリーダ』と同じテーマですよね。この映画はとても楽しい要素が強いですが。
大島渚監督や黒沢明監督などはスペインでも大変尊敬されています。

ブランカ:刺激的なシーンもあるけど、映画全体を楽しんでもらえたらと思います。

< ティーチイン >

アルベルト:アルモドバルの作品に出演するのはブランカは『私が、生きる肌』に続き2作目となりますがいかがでしたか?

ブランカ:映画業界で仕事をしている中でアルモドバルと仕事ができるのはとても素晴らしいことですし、夢が一つ叶ったと思っています。前回出演した『私が、生きる肌』もそうですが、今回も他の出演者さんたちと撮影中は全然会うことがなかったのでなぜだろうと思いました(笑)

アルベルト:ハビエルは『トーク・トゥー・ハー』で看護師役を演じてから何回も出演していますが、いつもカツラをつけているのはなぜなのかを聞いてみたいと思います(笑)

ハビエル:いつもなぜカツラをつけているのかはわかりませんが、私はハゲておりますので、彼のタイプではないんでしょうね(笑)彼と一緒に仕事をすることはとても楽しいですが、本当の意味で気に入られてはいないのでしょう(笑)

Q:ハビエルさんはとってもキュートな客室乗務員を演じられていましたが、役づくりについてはどのようにされたのでしょうか?

ハビエル:監督と一緒にホモセクシャルである主役の客室乗務員3人で色々相談しましたが、3人だけど1人の人物のように、3つの頭を持つ怪物のように演じようと決めました。
僕が監督に言ったのは、どんなにゲイっぽくみえてもいいから僕をすごくかっこよく撮ってくれとお願いしました(笑)

Q:ブランカさんは前回の『私が、生きる肌』と違って今回とてもキュートな役でしたが、全く違うキャラクターを演じられていかがでしたか?

ブランカ:『私が、生きる肌』の時は感情や考え方が頭の中でグルグル回っていて、それがまるで病のようになってしまった役で、今回は愛に狂ってしまっていて、それが一種病のようになってしまったという役でした。根本的に役が違うので演じ分けるというのは当然のことではないかと思います。誰かを愛する時というのは健康的な形ですれば後をひかないものですが、何か未練が残ってしまっていると、どこかに影響が出てしまい、映画のように何か病的な行動に出てしまったりするのではないでしょうか。

Q:みなさんのセリフの掛け合いがとても楽しかったのですが、あれはアドリブなのか、元々決められたものなのか教えてください。

ハビエル:2か月の準備期間の中では多少アドリブなども入れたりするのですが、最終的に撮影する時は全てシナリオ通りに演じています。元々アルモドバル監督自身が面白い人で、彼がつくる即興での会話が元々面白いので、私たちが即興をする必要ないのです。
撮影中も笑いの絶えない現場になっていました。

Q:この作品はどんなメッセージが含まれていると思いますか?

ハビエル:スペインは現在大変な経済危機で人々が暗い気分になっているので、コメディをつくることによって笑ってほしいと考えていたのではないかと思います。
スペインでは既に公開されていますが、みんな笑っていました(笑)
日本の方にも是非楽しんでほしいですね。

以上