10月12日(土)、東京テアトル/オフィス北野配給にて公開となります映画『キッズ・リターン 再会の時』。
本作は、1996年に公開され、今なお日本映画屈指の名作として多くの観客に愛され続けている映画『キッズ・リターン』の10年後の“シンジ”と“マサル”の運命の再会、そして彼らの<今>を描いた物語です。
 この度、アジア太平洋地域出身映画監督の登竜門として常に注目されている北米屈指の映画祭、第32回バンクーバー国際映画祭(ドラゴン&タイガー部門)でのインターナショナルプレミア上映に伴い、清水浩監督が現地に赴きました。本編上映後にティーチイン(質疑応答)が行われました。

【上映日程】10月2日(水)21:00〜<現地時間@カナダ バンクーバー>
【会場】Vancouver Playhouse
【登壇者】清水浩監督/トニー・レインズ(ドラゴン&タイガー部門プログラマー)/Alan Franey(映画祭ディレクター)

本作の世界初お披露目となったこの日、上映を待ちわびたバンクーバー市民や現地に滞在する日本人が駆けつけていました。男女比はほぼ5:5で、20代から60代まで幅広い客層が集いました。
上映中は、シンジ(平岡祐太)とシンジのアルバイト先の先輩(市川しんぺー)とのシーンや、ユウジ(中尾明慶)が登場するシーンで笑いが起こっていました。上映後には場内から一斉に大きな拍手が起こり、温かな雰囲気が会場を包みました。
上映後のティーチインでは、日本文化に興味があるお客さんが多く、日本の女性について、ヤクザについて、さらには現代の日本の社会についてといろいろな角度から清水監督に質問が飛び交う、賑わいのあるイベントとなりました。
また現地観客の感想を聞いてみると、「物語は真に迫っており、リターン・マッチというテーマ、同じ人生を繰り返してしまうストーリーに感心した」「久しぶりに日本人で良かったと感じられた」といった声。さらに日本においてもそのリアリティさが高く評価されている平岡さんのボクシングシーンについて、絶賛の声が寄せられていました。

【清水浩監督 コメント】
『キッズ・リターン』は長年、広い世代から愛されている作品です。自分にとっても大切な作品であり、その想いを込めた『キッズ・リターン 再会の時』を、もうひとつの『キッズ・リターン』として観て欲しいです。

【トニー・レインズ/ドラゴン&タイガー部門プログラマー コメント】
映画の構成が全体としてとても音楽的であり、まるでミュージカルのように感じた。
注意)ミュージカルという表現はされましたが、語弊が生じないように注意願います。
補足)シンジの物語が向上すれば、マサルの人生は下向する。ふたりの物語がの交差に音楽的(ミュージカルな)要素を感じた。

【来場した観客のコメント】
・日本映画独特な「切なさ」が見事に表現されていた。
 笑いながら泣いてしまう、というような感覚は日本映画にしかない。(カナダ人)
・平岡さんの演技が素晴らしかった。(カナダ人)
・日本の文化の大事さ、久しぶりに日本人でよかったと感じられた。(日本人)
・物語は真に迫っており、リターン・マッチというテーマ、同じ人生を繰り返してしまうストーリーに感心した(カナダ人)