『そして父になる』 第61回サン・セバスチャン国際映画祭
オープニングセレモニー 概要

実施日:9月20日(金)20:40〜21:00 (日本時間:21日(土)3:40〜4:00)
場所: Kursaal Palace 
参加者: 福山雅治、是枝裕和監督

<オープニングセレモニー レポート>

第61回サン・セバスチャン国際映画祭映画祭のオープニングセレモニーに福山雅治さん、是枝裕和監督が参加し、地元の人たちであふれかえるレッドカーペットを歩き、「まさはる」と地元のファンからの歓声に応えた。

2500キャパもの会場で開かれたオープニングセレモニーでは「大島渚」回顧展の紹介を壇上で是枝裕和監督がつとめ、下記約1分のスピーチを披露。

みなさん、こんにちは。是枝です。
僕自身は、よくお小津の孫だと言われますが、決して大島のこどもだとは言われません。
確かに作品のスタイルもテーマも、撮影現場でのあり方も、大島と僕の間には大きな違いがあるでしょう。

しかし、彼が繰り返し、語り、また描いてきた日本人の問題点。
例えば戦争を哀れみとともに描き、涙を流すことで自らの加害責任を忘れてしまうような甘えた態度。
そのような「被害者意識」への厳しい告発は、僕のものつくりとしての大きな指針にさえなっています。
大島は生涯「怒り」の作家であり続けた人です。彼の正しい怒りに、是非この機会に触れてみて下さい。

本映画祭にはテリー・ギリアム、オリバー・ストーン、アネット・ベニングらの参加も予定されているが、レッドカーペット直前、同じく参加した、メキシコ人の俳優ディエゴ・ルナや中国人女優ミシェル・ヨーとも歓談する時間もあり国際映画祭らしい場を楽しんだ様子。

明日からの公式上映も全てすでにソールドアウトとなっており、是枝裕和監督作品の人気の高さが伺える。

以上