2009年放送開始以来、熱狂的ファンを持つNHKの人気ドキュメンタリードラマ風歴史教養番組「タイムスクープハンター」が豪華キャストを迎え、待望の映画化となり、『劇場版タイムスクープハンター 安土城 最後の1日』は全国公開中です。この度、『劇場版タイムスクープハンター』の公開を記念し、テレビシリーズから劇場版までの全エピソードの脚本・監督を務めてきた中尾浩之監督と、平賀大介プロデューサー、さらにはTVシリーズの統括、下田大樹プロデューサーによるティーチインを実施し、タイムスクープハンターファンの疑問にすべて答えました。

 日 時 :9月14日(土) 21:15〜
 場 所 :新宿ピカデリー
 登壇者:中尾浩之監督、平賀大介プロデューサー(「タイムスクープハンター」TVシリーズ全話/劇場版担当)、
 下田大樹プロデューサー(「タイムスクープハンター」TVシリーズ全話)

Q.アブソリュート・タイムやコードナンバーに法則はありますか?
A.タイムワープを管理する人は独自の法則を設定しているのではというアイデアから始まって、最初は法則を考えていたのですが、途中からはその時の気分で決めています(笑)

Q.民衆へのインタビューはつなぎがあってリアリティがあると思いました。これは意図してですか?
A.インタビューは実際脚本の時点で3〜4倍あるんです。ワンテイク目では脚本通りに撮って、2テイク目以降はアドリブで状況見て撮っています。ドキュメンタリーで尺に合わせてインタビューをつまんでいるのと同じように編集するため、リアリティがあるドキュメンタリー風な映像に仕上がるんです。

Q.どのように企画が始まったのですか?歴史を知らない人でも楽しめる作品として工夫している点は?
A. NHKの場合紙切れ1枚で企画募集をするのですが、企画でぴっぱられるのは100本の募集の中で1本あるかないか。そこから実際に番組になるのは、300本に1本ぐらいなんです。その中でこの企画はキラリと光っていて採用となりました。名もなき人をコンセプトにするという点とリアリティあるドキュメンタリータッチでという点がスタッフ内で共有されているからこそこだわったものができると思います。また、どうやったら視聴者の気をとめられるかを考えていて、ハプニングや放送事故ギリギリを狙っています(笑)。それで歴史に興味を持ってくれれば嬉しいなと。

Q.沢嶋さんはいつも賊に捕まってしまいますが、未来の護身術そろそろ習った方がいいのではないでしょうか?
A.賊に捕まらないときもあるんですよ(笑)。ハプニングが起こったものを放送しているのでいつも捕まっているように見えるのです。本気出したら沢嶋はやれますよ(笑)。でも、やっちゃうと歴史を変えてしまうので、タイムスクープ社の規定で感情的にならないようにしています。

Q.いつもカツラじゃなくて地毛だと聞いていますが、その後役者さんの髪型はどうなっているのですか?
A.撮影中はみんな落ち武者状態ですね(笑)。撮影後みんな坊主にするので2〜3か月はツルツルです。

Q.タイムスクープハンターは日本支部ですか?海外も見たいです!
A.日本支部です。(下田P)沢嶋は他言語を精通していないということで(笑)。(平賀P)沢嶋の特技は英語なんですけどね(笑)。(監督)僕は海外もやりたいんですよ、ぜひやらせてください、下田さん!

Q.教科書に載らない歴史というテーマで、毎回どうやってネタができるのですか?
A.歴史考証の先生がいてそこからアイデアをいただいたり、製作サイドで疑問に思ったことをネタにしていますね。