9月7日(土) 16:30上映開始(現地時間) 第38回トロント国際映画祭にて、是枝裕和監督最新作、福山雅治主演映画『そして父になる』の正式上映が実施されました。
早々にソールドアウトとなったプレミア上映に参加した観客からは大絶賛の声が相次いでおります。

『そして父になる』 第38回トロント国際映画祭 正式上映
正式上映:9月7日(土)16:30上映開始 (日本時間:9月8日(日) 5:30)
場所: Winter Garden Theatre 
参加者: 是枝裕和監督

<正式上映 レポート>

開催中の第38回トロント国際映画祭で現地時間7日、スペシャル・プレゼンテーション部門にて出品された『そして父になる』の正式上映が行われ、是枝裕和監督が参加。
7日16:30からのWinter Garden Thatre での北米プレミアは早々にソールドアウト、960席が満席となった。
オスカー前哨戦が始まる場所とも言われる本映画祭は、目の肥えた観客が集まることでも知られるが、観終えた観客からは「最高だ」、「10点満点中10点だ」など絶賛の声が相次ぎ、北米公開へはずみとなった。

上映後、観客から監督への質疑応答で、『誰も知らない』からの心境の変化を聞かれた監督は「両親が亡くなったことと、自分に子供ができたことが大きい。」と回答。なぜ娘でなく息子、なぜ母でなく父を描いたのか?という質問には、「取り違えはテーマではなくきっかけであり、何をもって父親になれるのか、こどもとのつながりは何か自分自身への問いかけがあった。日本には古い男性家系の考え方が残っているので、父と息子にすることで、血なのか時間なのかという問いを明確に描きたかった。」とコメントした。
また、ジャングルジムが多様されているが意味はあるか?と演出部分についても質問があがり、その点については監督はジャングルジムが好きだからというシンプルな理由をあげているが、観客の本作に対する関心の高さがうかがえた。

<上映後の観客からのコメント>

・とにかく素晴らしかったわ、感情的に揺さぶられたわ。私は2人養子を育てている。
これまできちんと考えてこなかった、子育ての後悔などについても、思いを巡らせました。
・10点中10点満点よ!
・とてもエモーショナルな作品。私の旦那さんは養子で、いろいろあったけど、
やっぱり育ててくれた人が親だと思うの。
・素晴らしい作品。とてもよかった。父子の関係をよく描いている。自分の息子は32歳だけど、
子供を思う気持ちや、子育ての難しさを思い出した。『奇跡』の監督なんだね、大好きな作品なんだ。
すばらしいよ、画も素晴らしいし、キャラクターもいい。自分と同世代60代で子育てをしてきた人、
今から父母になる人にもみてもらいたいな。血じゃなくて育ちが大切なんじゃないかな。
・大好きな監督なんだ。普段は子供の映画好きじゃないけど、この監督の作品はすごくいいんだ。
・素晴らしかった、過去作も好きなんだ。