西原理恵子作品のなかでも圧倒的な支持を受ける傑作を映画化した『上京ものがたり』。作者が上京してから作家デビューするまでを描いた成長ストーリーを、北乃きいが等身大で演じています。夢を追いかけている誰もが共感できる本作ですが、この度、公開初日を記念いたしまして初日舞台挨拶を実施いたしました。

 【日時】 8月24日(土) 11:30〜舞台挨拶
 【場所】 シネマライズ (東京都渋谷区宇田川町13-17 ライズビル)  
 【登壇者】 北乃きいさん、池松壮亮さん、谷花音さん、森岡利行監督 
 

北乃さん:初日を迎えられて嬉しいです!やっと公開初日を迎えられた感じですね。今日はありがとうございます。

池松さん:ちょうど2年前ころに撮影していました。ここまでくるのは大変でしたが、スタッフさんや北乃さんはもちろん、何より花音ちゃんが頑張ってくれてなんとか初日を迎えられました(笑)。本当にありがとうございます。

花音ちゃん:今日はありがとうございます。映画を楽しんでください!

監督:何年か前、ちょうどこの場所で『アメリ』をみたのを覚えています。まさか同じ場所で自分が舞台挨拶できるとは思ってませんでした。嬉しいですね。ありがとうございます。

Q:役を演じてみていかがでしたか?

北乃さん:夢に向かって頑張る姿には共感できました。自分で演じていながらも、背中を押してくれた程、元気をもらえるキャラクターになっていると思います。やっぱり、あきらめないってそごいことですよね。

池松さん:原作を読んだ時は2コマくらいか出てこなかったので、「(出番が少なくて)やった!」と思ったのを覚えています(笑)。とにかく猫とさくさん戯れていました。

Q:現場の雰囲気はいかがでしたか?

池松さん:あったかくてとても居心地のいい現場でした。短い間でしたが、北乃さんもみんなが頑張っている現場でしたね。だから、僕は邪魔しないように…と(笑)。

Q:初めての映画出演はどうでしたか?

花音ちゃん:撮影していた時はまだ1年生だったから、緊張しました。でも、きいちゃんも監督も優しくしてくれて楽しかったです!広い公園できいちゃんたちとカニを食べるシーンがあるんですけど、そこが一番楽しかった!

Q:西原作品の魅力を教えてください。

監督:やっぱり、逆境をパワーに変えてしまう所ですよね。菜都美役が西原さんなら、池松さん演じる良介役は僕自身です。自分自身、昔東京に出て来たときに、職業も定まらず、フラフラといろんな仕事をしていた時期があって。良介という役には、当時の僕の想いを込めています。

Q:花音ちゃんはこれからの、みなさんは小さかった時の夢は何ですか?

花音ちゃん:ヘアメイクさんになりたいです!人の髪型とかかわいくするの好きなんです。

池松さん:野球選手です。本当に野球しか知らない少年でした。

北乃さん:たくさんあったけど…バレリーナです!ずっと習っていて、私にはそれしかなかったんですよね。スカウトされるまでは、バレリーナという仕事で食べていこうと思っていました(笑)。

監督:この映画の主人公のように、漫画家になりたかったです。親父に無理だと言われてあきらめてしまいましたが…(笑)でも、映画監督になるという夢は叶いましたよ!

Q:最後にメッセージをお願いします。

北乃さん:劇中で出てくる台詞で「この世で起きたことはこの世で解決できる。生きてれば何とかなる。」という言葉があるんですが、それがすごく大好きなんです。夢に向かって頑張る、ということだけではなくて、色々なものが詰まっている作品だと思います。頑張る人の背中を押してくれる作品になっているので、肩の力を抜いて、楽しんでみて下さい!

監督:このキャスト、このスタッフでできたことが本当にうれしくて感謝の気持ちでいっぱいです。今日、公開を迎えてこれから巣立っていく作品なので、ぜひ、応援してください!

●夢に向かってあきらめない女の子を等身大の魅力で演じた北乃さん。舞台挨拶中に、「元気の原動力は?」という質問が投げかけられると、「ご飯です!」と即答。会場の笑いを誘いながらも、中学生から一人暮らしで、昔は自炊ができなくてきゅうりにマヨネーズの食事が続いたことや、実家から東京に出て来たときの苦労を語り、自分自身が“菜都美”というキャラクターに勇気をもらったこともあると告白。初日を迎えての喜びを語るとともに、誰もが前向きになれる作品であることを元気いっぱいにアピールして、初日舞台挨拶を締めくくりました。