ダイアナ元英国皇太子妃を描く映画『ダイアナ』(10月18日公開、配給:ギャガ)の日本語吹替版においてダイアナ役を米倉涼子が務めることが決定し、8月23日(金)にアフレコ取材を行いました。

本作はロイヤルベビー誕生のニュースにわきたつ英国で、ダイアナ元妃を描く初めての映画であり、プリンセスであるがゆえに孤独と絶望の淵に沈み、恋をし、挫折の中から人間的に成長していくダイアナの姿を描く感動作。米倉がアフレコをお披露目したのは、アンゴラの地雷除去作業の最前線に立ち、地雷廃絶を訴えるシーンと、息子ウィリアム王子からの提案でニューヨークで自らのドレスをチャリティオークションにかけて寄付金を募り、エイズ患者救済を訴えるシーン。米倉の気品ある力強い意思のある声が、まさにダイアナにピッタリである。

吹替えに挑戦したことについては、「七転八倒です。会話が多く、主張する方なので、気持ちが伝わるように心掛けました。自分の体で表現できず、自分の気持ち、呼吸じゃない。自分の声が思ったのと違うので、苦しいですね」と難しさを語った。

20歳のロイヤルウェディングで、ふたりの王子を得て、幸せの絶頂を迎えるはずが、夫の不倫、王室との確執、マスコミとの攻防に傷つき疲れ果て、離婚を決意したダイアナ。波乱万丈の人生をおくりながら、彼女の美しくも力強いその姿に全世界が熱狂した。米倉は、本作を鑑賞後、「心で生きている」姿が似ていると関係者に言われたことを明かす。「何をし出かすか分からない、直感で行動していることは、ダイアナの中で言葉にならないけど理屈が通っている。そこは理解できます」と、ダイアナの考え方が自身と共通しているという。

ダイアナが孤独と絶望を抱えたなかで出逢ったのが人命救助に全てを捧げる心臓外科医のハスナット・カーン。「ハスナットはタイプではないですね(笑)。素敵な人なんだと思います。彼女が一目ぼれして、それでも求めていたんですから」と、ダイアナとは男性のタイプは違うことを笑顔で応えた。

たくさんの報道陣に囲まれる中、強い意志をもつ美しい米倉の姿は、今回の吹替担当に誰もが納得していた。