未来を担う映画作家の育成プロジェクトとして、園子温、橋口亮輔、荻上直子、石井裕也らの商業長編監督デビュー作を製作してきた“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)スカラシップ”。2013年、満を持して放つのは、武蔵野美術大学の卒業制作『世界グッドモーニング!!』(09)でPFFアワード2010審査員特別賞やバンクーバー国際映画祭新人賞グランプリに輝き、ポン・ジュノやジャ・ジャンクーから「真に有望な映画監督」と激賞された廣原暁の最新作。

8月10日、初日舞台挨拶が行われた。

登壇者:
郭智博(かく・ともひろ/28歳)奥田恵梨華(おくだ・えりか/32歳)
100人以上のオーディションで選ばれたちびっこ3人組
金田悠希(かねだ・ゆうき/9歳)船?飛翼(ふなさき・つばさ/10歳)本間翔(ほんま・しょう/11歳)
廣原暁監督(ひろはら・さとる/27歳)

郭:この作品は、ちょうど去年の夏の暑い中、ここにいる3人のクソガキ‥いえ、子供たちと(笑)スタッフ、キャストたちと頑張って、一生懸命心をこめて撮った作品です。

奥田:私は郭くんと高校の同級生の役です。実際は私の方が4歳くらい上なので、同い年に見えるかな?と内心不安だったのですが、郭さんがとても落ち着いて いて、大人っぽかったので、自然に雰囲気が出たと思います。実はのぞみという私の役は、高校の時、郭さん演じる健二が好きだったという裏設定があったんで すよ!そんなのぞみが大人になって、こんな時代だけど、しっかり生きなきゃって思っているのに、好きだった彼が失業してフラフラしていて、その姿を見てイライラしちゃう女心も出せたかなと思います。私の役は30歳の設定だったのですが、その位の年頃は自分自身もいろいろと悩むこともあったので、そのままの 気持ちで演じさせて頂きました。

郭:ほんとに健二はダメな奴ですね。いろいろ言われても言い返せなくて、面倒くさいことが嫌いで…僕と一緒です(笑)

廣原監督:『HOMESICK』は、もともと「居場所にとどまる」映画を作ろうと思っていて、その場所にとどまらせる理由は家族なのか、友だちのつながりなのか。落ち着いていられる場所って何なんだろうと考えながら撮っていました。

本作が10月3日に開幕する、アジア最大の映画祭第18回釜山国際映画祭“A window on Asian cinema” (アジア映画の窓)部門に出品決定しました!

監督:近いから、みんなで行きましょうか!子供たち:せっかくの機会なので、行きたいです!!!
第22回PFFスカラシップ作品 『HOMESICK』 8/10(土)より、オーディトリウム渋谷 他全国順次ロードショー