この度、東京デザイナー学院にて、同校の学生限定の試写会を実施し、上映後に本作の森岡監督によるティーチインを行いました。

本日、東京デザイナー学院のマンガ科・イラストレーション科・映像デザイン科の生徒さん限定試写会を実施し、上映後に森岡監督によるトークイベントを行いました。50名ほどの参加した生徒さん達は、自分たちと同じく夢に向かってがむしゃらに頑張っている主人公の等身大の姿にとても共感しており、森岡監督の話を真剣に聞き入っていました。

漫画家を目指している学生が多いと知った監督は、「僕も中学生くらいのころ、本当は漫画家になりたかったんです」と意外な告白。「だけど、親に『好きなことで食えるわけないじゃないか』と言われて(笑)。でも、その後、19歳の時に役者を目指して、大阪から上京してきました。なかなか相手にしてもらえなくて、それなら自分で脚本書いて、自分で出演してやろうと思ったことがきっかけで、脚本を書くようになり、そのうち脚本を書く方が楽しくなって、監督になりました。」と、自身の体験を語りました。もともと、西原理恵子の原作が好きだったという監督は深津絵里主演で『女の子ものがたり』を映画化。「その縁もあり、『上京ものがたり』もやらせてもらえるようになりました。西原さんが売れるようになった時に、出版社で女の子が連載が途中で打ち切られたと泣いてて、その子に『つまらないものを書いた、あなたが悪い』と声をかけた、というエピソードをどうしても(映画で)やりたかったんですよ。」と本作の映画化の経緯を語りました。

  西原さんの印象を聞かれた監督は「家に行く度に、家がでかくなるんですよ!若い頃にあの家を見たら、(僕は)間違いなく、漫画家をめざすね。(漫画家は)そんなに儲かるのかと(笑)。本人は、すごくパワフルで、人に気を使う楽しい人です。自身の作品の映画化の条件が、本人のカメオ出演なんですけど、西原さんに『もっとこうしてほしい』と言ったら、『私は女優じゃないから』と言われてしまいました(笑)。」と西原さんの素顔を明かしました。また、北乃さんについても「きいちゃんは、すごく気が付くいい子で、全員がきいちゃんを知っているのに、本読みはじめる前に『挨拶させてください』って全員に向かって挨拶して。(学生達に)一番大事なのは挨拶だよ。」と絶賛していました。

  最後に、「自分が(ここまで)やってこれたのは、人と人との付き合いだったり、自分で道を切り開いていくっていう気持ち。道がなかったら自分で作ればいいんだよ。西原さんも『モノを作る仕事は本当に楽しいし飽きない』って、よく言っているんだよね。そういう仕事(モノを作る仕事)に携わっているんだったら、もう一歩踏み出して売り込みにいくとかした方がいいよ。コンクールとかを待ってても仕方ないから。僕も、映画会社の門たたいて、脚本読んでくださいと売り込んで、監督に脚本を書かしてもらったりしてました。売り込んだ人が、付き合いのいい人だったらチャンスは広がると思います。頑張ってください。」と、夢に向かって頑張っている学生達へエールを送りました。