映画『女たちの都〜ワッゲンオッゲン〜』イタリア・ローマ 野外映画祭「イゾラ・デル・チネマ」上映!イタリアの女性中心に共感広がる!
7月24日(水)、イタリア・ローマにて野外映画祭【イゾラ・デル・シネマ】のなかで「日本の夏」と題したイベントが行われた。
イゾラ・デル・チネマは、ローマ市内を流れるテヴェレ川の中洲の島ティベリーナ島を会場とし、野外にスクリーンを設置して文字通り「映画の島」として各国映画を紹介し、今回で19回目となる。日本特集「日本の夏」は2009年から始まり、今年で5回目。29日、映画祭に駆けつけていた祷映監督と小泉朋プロデューサーが帰国しましたので、コメントともにレポートをお送りします。
ローマ市内中心部から車で20分ほど行くと、会場となるティベリーナ島が見えてくる。30分くらいで島を一周できるくらいの小さな島。この島を「映画の島」にすべく本映画祭は約20年にわたり行われているが、映写機のモニュメントが設置されているところなどからも、その思いを感じることができた。
会場には巨大スクリーンと「イゾラ・デル・チネマ」の赤い大きな看板が設置され、まだ陽の落ちていない19時くらいから、500人を超える観客来場し、ステージで行われるパフォーマンスを楽しんでいる。この日はローマ市民による剣道パフォーマンスに加え、日本でも大人気の富士宮やきそばが振る舞われていた。
陽がおち、21:45からいよいよ上映がスタートする。30代〜40代の男女が中心。上映前に映画祭関係者ならびに日本から本映画祭のために駆けつけた祷映監督がイタリア語と日本語でジョークを交えた挨拶を行い、会場からも大きな笑いがおきていた。
祷監督は「天草の一人の女性から始まったこの奇跡の映画を楽しんで下さい」と挨拶、温かい拍手が起こった。
本作はかつては漁業と花街で栄えながら、今や「衰退都市No.1」になってしまった町を舞台に、口だけで現状に甘んじてばかりの男性たちを尻目に、「歴史と文化に根ざした町おこし、つまり料亭再開、花街復活!」と町おこしに奔走する女性たちの奮闘や家族への大きな愛を描いた人情劇。イタリアの観客の反応は下記の通り。
【40代女性】
すごく面白かったです。とても興味深くて、女の人って強いんだなというメッセージがすごく伝わってきます。楽しかったです、ありがとう。
【50代女性】
女の人の強さをはっきりわからせてくれるような映画ですね。女の人の強さが今必要な時代なのではないかと考えさせられました。
【30代男性】
凄く良かったです。最後の場面がとても印象的でした。面白さもあるけれど、皮肉さもある作品に感じました。ローマではもう少し女性が強い気がします。
【イゾラ・デル・チネマ芸術監督 ジノリ氏】
「(選出理由について)作品がユーモアにあふれていて、役者さんの素晴らしい演技と演出、そして美しい映像。 現在の日本を知る良いきっかけになりました。観客が普段味わうことの無い体験をさせてくれた。ローマのティベリーナ島で日本を感じることができました。今後世界各国で受け入れられることは間違いないでしょう。」
上映後、イタリアでの反応について。
【祷映監督】
「映画は世界共通で、笑いも共通でした。素晴らしい上映会場で驚きました。天草の話がイタリアで上映できたこと、そして、イタリア人にも受け入れられた事が本当に嬉しいです。」
【小泉朋プロデューサー】
「日本もイタリアも女性の愛情の深さと、男性のおおらかさが、共通するものがあり、受け入れられたのだと感じます。映画のまち、ローマで「女たちの都〜ワッゲンオッゲン〜」を上映することができ感謝すると共に、映画は世界の共通言語なんだと
改めて実感致しました。