2012年7月から9月まで日本テレビで放送された学園コメディードラマ『NMB48 げいにん!』。本作は、ファンはもとより、多くの視聴者の間で話題沸騰となった同番組の映画化で、第5回沖縄国際映画祭 Laugh部門にも出品され、多くの笑いと感動を呼び起こしました。

NMB48初の映画であり、初主演ともなった本作は、誰もが憧れるお嬢様学校において“浮いた存在”である「お笑い部」で活動する女子高生たちの、お笑いに賭ける情熱と友情を描いた物語です。同番組でおなじみの顔ぶれに加え、新・お笑い部員として横山由依も登場。また、「お笑い部」顧問役のケンドーコバヤシを筆頭に、アジアン、しずる・村上ら数々の芸人が脇を固め、お笑い要素を盛り上げています。そして渡辺美優紀の祖母役の丘みつ子さん、山本彩の母親役の田中律子さんらの存在感によって、厚みと深みのある作品となっています。

【舞台挨拶】
梅田ブルク7で行なわれた先行上映会では、お客様と一緒に本作を鑑賞したメンバーたち。舞台挨拶ではまず、映画館で改めて鑑賞しての感想を。「お笑い部」部長役を務めた山田は、「恥ずかしかった」と開口一番。ですが、「笑ってほしいシーンで(お客さんが)笑ってくれたのでよかったです」と、はにかみつつもほっとした様子でした。

また、NMB初主演映画はどうだったか?との質問には、「映画撮影自体、ドッキリと思っていた」と山田。なんと、映画のことを告げられた二日後には撮影が始まったそうです。そんな経緯がありつつも、一緒に映画を観た武内が「山田さんは本当に、(演技が)自然ですね」とスクリーンでの印象を。内田監督も「そこを狙っていた」とのこと。ただ、山田自身は、「どっちかっていうとスベる役で…」と、映画の中とはいえ面白いことを言っても結果的にスベってしまうことを気にしている様子でした。

そんな山田の普段の“スベリ具合”を吉田に聞くと、「(NMB48の)劇場公演とか来てくださったら分かると思うんですけど、(山田は)仕切ると面白いですね。バンバン、ツッコんで。だけど、“はい、菜々ちゃん”って当てて言うと結構スベります」と分析。それに釣られて山田が「そうなんですよ、スベルデビルって言われています」と笑いを誘いました。

続いて上西が「自分が映っている映画作品に出たのが初めてのことなので、実感がなかったというか。でもすごいうれしかったです」とコメント。一方、演技に関しては「難しかったことは…なかったです(笑)」とさらりと告白。メンバーの中でも演技力には定評あり、「けいっちは自然な感じで演技をするので、ずっとすごいなと思ってました」と山田。上西は将来、女優になりたいそうです。また、この作品と出会ったことで、「お笑いがもっと身近に感じるようになった」とも話していました。

そして生徒会長役の矢倉楓子は、映画を見終わった後、感動して泣いてしまったそう。役どころについては「まさか自分が頭のいい生徒会長役なんてと思いましたが、賢そうな雰囲気を出そうと思ってがんばりました」とコメント。

また、吉田も映画を見て泣いてしまったそうで、「普段のメンバーのことを知ってるから、楓ちゃんと一緒なんですけど、泣けちゃって。なんか楓ちゃんと同じところで(鼻を)すすったような…」と矢倉と同じシーンで涙が出たそうです。

NMB48のメンバーの間では、普段でもお笑いについて考えることが多いそうで、「さっきも裏で“誰々はツッコミが向いてるよね”って話してて、あ〜、自分ってアイドルやんなぁってちょっと思いました(笑)」と吉田。ボケとツッコミ、吉田さんはどっちが向いていると思う?と武内が聞くと、山田が「どっちかっていうとツッコミですね。ちょっとSっぽいというか!」と吉田の印象を答えていました。

「NMB48はよくいらっしゃるアイドルの方々とは一線を画された、いい意味で、すごく面白いなと思ったので、そこを生かせれば」という気持ちで撮影に臨んだという内田監督。メンバーの普段の面白さを生かすことが、この作品を撮る上で最もこだわったところだったそうです。

そんな監督に、舞台挨拶登壇者の中で最もよかったメンバーを尋ねたのですが…。

「先ほども部長からお話があったんですが、2日前に“映画を撮ります”とお伝えして、皆さんに台本をお渡しして撮影を始めたんですが、部長役の山田さんだけ頑なに台詞を覚えてこなかったんです」と暴露。山田曰く、「長い台詞を覚えられなかったから!!」。内田監督にはその姿がただただ、“頑なに覚えてこない”というふうに映っていたそうです。

続いて話題は、本作で「お笑い部」顧問役を務めているケンドーコバヤシについて。テレビ番組で共演していたこともあってか、カメラの回っていない撮影現場でのケンドーコバヤシは、下ネタのオンパレードだったとか。ですが、山田によると、ケンドーコバヤシの存在感には、和み効果があったそうです。

舞台挨拶の締めは、山田によるギャグ『カラス』と『延長コード』を。最後まで笑いの絶えない舞台挨拶となりました。山田の一発ギャグは劇中でも披露しているそうなので、ぜひスクリーンでチェックしてくださいね!

その後は、お客さんも交えての記念撮影を行ないました。

【囲み取材】
——最もNGが多かったのは?
山田:私です。(台詞覚えは)もともと苦手なんですけど、というよりも、私よりも、一緒にやってたメンバーがすごく覚えてて…。

——NGを出した時、みんなどんな様子でしたか?
山田:もう、いつものことやなって顔してました(笑)。

——映画出演で学んだことは?
山田:思っているよりも全然、演技ができてないなって思って。撮影の時は自分が理想とする演技に近づけようとしていんですけど、画面を通してみると、もっとオーバーにした方がいいなとか思いました。女優さんってっすごいんやなって。
上西:(演技は)思いっきりやっていいって言われたんですよ。でもあんまり思いっきりやれなくて…。ただ、自分の考えでやっていいとも言われたので、自分の考えで鞄を持ってみたりとか、アドリブを教えてもらって、それを取り入れたりとか。細かいところに自分の考えを入れてみたりしました。

——撮影中、ケンドーコバヤシさんが下ネタばかり言っていたそうですが、矢倉さんはケンコバさんの下ネタは受け流せましたか?
矢倉:撮影の時ですか? 私、撮影で一緒になった時がなかったんです。

——ケンコバさんと、絡みたかった?
矢倉:そうですね、前の番組でもいじられていたので、一緒に撮影したかったです。

——そんなケンコバさんから、撮影後に何かコメントはもらいましたか?
山田:「お前とはコンビを組みたくない」って言われました。面白くないから。
矢倉:私とコンビ組みたいって言ってくれてたと…。
山田:よく「楓ちゃんが見てるさかい!!」って言ってました。

——山田さん、女優として目指していることは?
山田:小学生のころから石原さとみさんが大好きで、生まれ変われるなら石原さとみさんになりたいんですけど、さすがにそれは無理なので、石原さとみさんみたいな自然な演技ができる女優さんになりたいです。たとえば、リアクションひとつにしても、「え?」って言うのも石原さんだけの「え?」に聞こえるので、そういうことを学べたらいいなって思います。

——今回、その理想とするところに一歩近づけたというような手ごたえはありましたか?
山田:自分の中では素な感じ、普段の感じでできました。

——みんなから見て山田さんの部長姿はどんな感じでしたか?
吉田:舞台挨拶で監督も言っていたように、素でしたね。普段の感じ。
上西・矢倉:面白かったです!

メンバーも口をそろえて「自然だった」「面白かった」という山田の演技にも注目の映画『NMB48 げいにん!THE MOVIE お笑い青春ガールズ!』は8月1日(木)より梅田ブルク7、T・ジョイ京都で公開。そして順次全国公開となります。笑って泣けるNMB48の青春ムービーをぜひ、お楽しみくださいね!