来る11月9日(土)に全国劇場公開が決まった「サカサマのパテマ」。アヌシー国際アニメーション映画祭で、6月13日10時及び14日18時(共に現地時間)の2回行われた正式上映は、大盛況の中、驚きと感動を生み出しました。
配信で話題を呼んだ吉浦康裕監督が手掛けた前作「イヴの時間 劇場版」の評判は、既に海外のアニメファンにも伝わっており、2回の上映は予約開始と共に数時間で完売。更に、前売りを入手出来なかった映画祭参加者はキャンセル待ちの列をつくるなど前評判の高さが窺えました。

上映前の劇場内は、映画祭らしい雰囲気に包まれ、主催者からの紹介で吉浦康裕監督が舞台挨拶に登壇するや、熱い声援が飛び交うなど、大きな期待で盛り上がる中でワールドプレミア上映が開始されました。
上映が始まると、息を飲み込む音と共に「驚き」が会場に伝わりあい、ユーモアある演出に対しては「笑い」のリアクションが起こるなど、世界中から集まってきたアニメファンは一体となって、初めて見る「サカサマの世界」に引き込まれていました。

上映終了後は暖かい拍手が鳴り響き、会場を移して行われた監督との交流会ではQ&Aが行われ、「サカサマの謎」や「パテマとエイジのこと」など、英語・フランス語を交えての質疑応答が1時間以上活発に続き、熱気溢れるイベントとなりました。

今回、アヌシー国際アニメーション映画祭に「アウト・オブ・コンペ」作品として世界デビューを飾った「サカサマのパテマ」は、映画祭の主催者や観客を大いに魅了しました。そして、早くもフランス・イギリスでの公開が決まり、更に数か国から上映に関するオファーや問い合わせ届くなど、世界公開に向けても本格的に動き始めました。

<吉浦康裕監督のコメント>
正真正銘のワールドプレミアを、世界で最も有名なアニメーション映画祭で行えるだけでも大興奮だったのですが、上映中の観客の反応が非常に良く、大いに盛り上がり、僕自身もその客席の中で感動してしまいました。今作は、非常に普遍的なストーリーラインと、一目で分かるアイデアコンセプトを盛り込んで制作したつもりだったので、日本以外の国で受け入れられたアヌシーでの体験は、自身に対して非常に励みになりました。