MC:
(ユースケさんへ)
本作はオールロケで、過酷な撮影スケジュールだったと聞いています。
雨に打たれるシーンなどもありましたが、かなり大変だったのではないですか?

ユースケさん:
業界一のタフガイと巷で言われている僕ですが、くじけかけました(笑)
極寒のすさまじい寒さの中、ペラッとした服でやったのでとにかく寒かったです。雨降らしのシーンでは、何回も降版しようかと思いました。でも、プロなんだ!田中さんもいるし!と思ってやり切りました。
今になっては、良い思い出です。

MC:
加瀬さんと実際共演されていかがでしたか?

ユースケさん:
同じ系統のしょうゆ顔だと思っていたので、兄弟役行けるだろうとおもっていたのですが、初日に自分の顔面を見てやばいなと思いました。
最後のシーンは映像で見てちゃんと兄弟に見えていたので良かったです。

MC:
(皆さんへ)
・木下惠介監督は、抒情的な作品から、コメディ、社会派作品など、実に多様な作品を世に送り出しました。また日本初のカラー映画や全編を斜めに撮影するなど、革新的なアイディアと技術を取り入れた挑戦者でもありました。皆さんが、今後挑戦したいことがあれば、是非教えてください。

原監督:
僕にとっては今回の映画がかなりの挑戦でした。木下監督の色々な面をパン、パンと見せたくて。『二十四の瞳』のような叙情的なイメージが強いが、実はロックでパンクな人だったのだとそういう面を見て欲しいです。出演者の方々もおとなしく見えて、実はロックでパンクな人たち、一人ラテンロックもいますが(笑)(ユースケさんのこと)。ぬるいもの作ったら承知しないぞ!という圧を感じながらでした。おかげで良いものが出来ました。

加瀬:
原監督のように挑戦している人が好きですね。よく挑戦されている方とご一緒させて頂くのですが、自分自身家でゴロゴロしているのが好きです。様々な役に挑戦していきたいです。

田中:
ロックなおばあちゃんになりたいです(笑)

濱田:
今回はクゥの気持ちでやったので、後はクレヨンしんちゃんのように、突発的にお尻を出すことに挑戦したいです。

ユースケ:
今回初実写で原監督は評判になるはず。その一作目に出させてもらったので、今後もずっと何らかの形で原監督の作品には出続けたいです。監督のそういう存在になりたいです(笑)お願いします!

MC:
ありがとうございました。
さて、本日は「はじまりのみち」の完成披露試写会ということで、木下監督に縁(ゆかり)のこの方がお祝いに駆けつけてくださいました。木下惠介監督の弟さんで、作曲家の木下忠司(きのした・ちゅうじ)さんです。皆様、拍手でお迎えください。

MC:
本日はようこそお越し頂きました。ありがとうございます。
では、木下惠介役を演じられた加瀬さんに代表して花束を受け取って頂きます。

〜花束贈呈〜

MC:
ありがとうございます。木下忠司さんは『わが恋せし乙女』から、遺作『父』までの、木下監督のほとんどの作品の音楽を手掛けられた他、TVドラマ「水戸黄門」の音楽も木下忠司さんが作曲されました。一言ご挨拶をお願いできますでしょうか。

木下忠司さん:
原監督の作る惠介の話をとても期待しています。僕も疎開をしていたからこのエピソードはうっすらと知っていました。この山を登っているときはちょうど軍隊に行っていたが、疎開先の人々は非常に暖かかったです。この映画もぜひ疎開先の人々にもみてもらいたいです。97歳の僕があんまり喋るのもなんなので、よろしく。
この写真(映画)を愛して下さい。

加瀬:お会いできて大変うれしく思います。実際の監督をよく知っていらっしゃるので映画をどうご覧いただけるか若干不安ですが、キャスト、スタッフ心を入れて作った作品です。楽しんでみて頂ければ幸いです。

〜フォトセッション〜

MC:
では、最後に原監督から代表してこれからご覧になる皆さんに一言メッセージをお願いします。

原監督:
この作品が、少しでも木下監督の見方が変わるキッカケになればと思っています。もちろん、新しい作品としても楽しんで頂けたら、ただの美談ではなく、木下監督の過激な面が伝われば良いなと思います。