MC:
フォスターさんへ、企画を聞いたときの感想と、本作をハリウッドで製作することの意義を教えてください。

フォスター;
話を奈良橋さんから聞いた時、色々と考えました。
ハリウッドでは戦争映画は数多く作られていますが、その多くが戦いを描いています。
平和を築いていく、そんな時期を描いた映画が少なかったので、そこにこの映画を作る事の意義があると思いました。
たった数週間前まで敵同士だったにも関わらず、その後は長く続く平和を手にした経緯を書いた映画です。
また、アメリカ以外のフィルムメイカー、トップクラスの役者と仕事が出来るのもプロデューサー冥利につきると思いました。
アメリカでは既に公開されていますが、ストーリーに非常に興味を持たれています。
マッカッサーを再び知る事、平和へ目を向けるという事、アメリカの人にとっても、大変興味を持ってもらっている映画です。

MC;
野村さんへ、本作を今、作ることの意義を教えてください。

野村:
脚本作成中に3.11が起こり、色々な事を思いました。
皆で力を合わせて頑張らなくてはいけない。それがモチベーションとなりました。
日本人の素晴らしさを再認識して欲しいという思いを込めて作っています。
今の若い人達にも見てもらいたいと思います。

MC;
西田さんと中村さんへ、英語で演じる上での苦労した点を教えてください。

西田:
日本人のメンタリティーをアメリカ人に伝える役だったので、ちゃんと英語が伝わらなくてはいけない、
しかも、日本人としてのありようもつたえなければいけないので大変でした。
イヤホンを用意して、移動中もいつも英語を耳で集中して聞くようにしていました。
受験生のような感じでした(笑)
アメリカでは、日本人俳優の英語はちゃんと理解できたと聞いて嬉しかったです。
皆さんご安心ください(笑)

中村:
西田さんとは古い仲で、よく歌を歌ったりするんですけど、西田さんの努力は改めてすごいと思いました。
私は総理大臣の役で、とても難しい台詞が多いのですが、
フェラーズと対等にしゃべらなくてはいけないシーンがあり、
アメリカには負けたくないという意識で役に臨んだため、
このシーンだけで一日かかって疲れ切ったのを覚えています。
自分としてはベストを尽くした感じです。

MC:
伊武さんはいかがだったのでしょうか?

伊武:
私は唯一英語をしゃべらないで済んだので、皆さんには大変申し訳なく思っております(笑)
ですけど、私は高血圧で大変でした(笑)私なりに苦労があった事をお伝え致します(笑)

MC:
ありがとうございました。
それでは、ここからはマスコミの皆様からの質疑応答の時間と
させて頂きます。

質問:
西田さん、中村さんへ、ヒロインに抜擢された初音さんについて共演者からみた魅力を教えてください。

西田:
ニュージーランドで初めてお会いして、その横顔の美しさに心拍数が上がってしまいました(笑)
そして、何気なくスタッフと交わす英語が素敵で、ああ英語しゃべれるんだと思いました(笑)
食事に誘いたいけど、誘えない、そんなすきがない日本女性でした。
なので結局食事には誘えませんでした(笑)

中村:
最初にお会いした時は、謎の部分が多い人だと思いました。
しかも、知れば知る程謎の部分が多い女性です(笑)
でも西田さんには悪いですけど、一緒に食事には行きましたよ(笑)

質問:
片岡さんへ、トミー・リー・ジョーンズと共演した感想を教えてください。
伊武さんへ、マシュー・フォックスと共演した感想を教えてください。

片岡:
トミーさんは撮影後半から参加だったのですが、やはり参加すると空気が変わって緊張感が漂いました。
最後の共演シーンでは私も緊張しました。
撮影に関しては、リハーサルが何回かあったのですが、トミーさんが突然
「何回もやらせるな!俺たちは一回で出来る!」と怒ったんですね。
その時は、演技でも信用されているのだと思いました。
最後のトミーさんから共演出来て良かったと言われて、嬉しかったです。

伊武:
英語がわかないですからね(笑)
向こうが的確なリアクションをしているのかわからなかったのですが、
血圧が戻った喜びの方が大きかったですね(笑)
でも何をしゃべっているのかは台本でわかっていたので、そのキャッチボールは楽しんで出来ました。
マシューさんはナイーブなとても素敵な青年だと思いました。

質問:
西田さんへ、トミー・リー・ジョーンズさんと同じ映画に出演されてみて、
彼についての印象を教えてください。

西田:
人間のスケールの大きさを感じます。
俳優という反面、哲学者のような感じの人だとおもいました。
非常に尊敬できる方です。
特に冒頭の機内でのシーンの彼の演技に非常に好感を持っています。
行間にある気持ちをしっかり表現している、素敵な俳優だと思いました。

質問:
初音さんへ、日本人として意識して演じた部分、日本人の良さを再認識できた部分があれば教えてください。

初音:
日本人のたたずまいや、仕草雰囲気を意識して演じました。
あの時代、女性は口に出して言いにくい分、心の中でひたむきに信じている姿を意識しました。
アヤはフェラーズを愛していて、その思いを中に強く秘めるように意識しました。
その思いが外ににじみ出てくる事を信じながら演じました。
私もまだ日本人の良さを見つけている最中なので、気持ちを美しくしていきたいと思います。