この度、舩橋淳（ふなはし・あつし）監督最新作『桜並木の満開の下に』が、4月13日（土）テアトル新宿ほか全国順次公開となります。公開に先駆けまして主演の臼田あさ美さんと、舩橋淳監督をお迎え致しまして完成披露試写会と舞台挨拶を行いました。本作は、震災後の茨城県日立市を舞台に、突然の事故で最愛の夫を失いながらも、その悲しみを乗り越えようとするヒロインの心の葛藤を美しい桜並木を背景に描いたラブストーリーです。佐生栞役を演じる主演の臼田あさ美さんは『恋空』(07)『色即ぜねれいしょん』(09)『東京プレイボーイクラブ』(12)などで好演、その他ドラマ・映画・CM と幅広く活躍。本作が第63 階ベルリン国際映画祭のフォーラム部門で上映されたことで、舩橋淳監督は『BIG RIVER』(06)『谷中暮色』(09)『フタバから遠く離れて』(12)に続き、4 作品連続招待という快挙を成し遂げました。

日程：4月4日（木）15：30〜15：45
場所：ヒューマントラストシネマ渋谷
登壇：臼田あさ美・舩橋淳監督

ヒューマントラストシネマ渋谷は満席の観客で埋め尽くされ、完成披露試写会の日を迎えた。「桜が散るころですが、上映を迎えられて嬉しい」と主演の臼田あさ美さんは挨拶をした。今回難役を演じるにあたり、敢えて準備したことといえば、工場に行って機械の扱いに慣れておくことくらいだったと臼田さん。「監督が順撮りをしてくれたので、撮影しながら役づくりをしていった。自分と役は違うので、自分に置き換えて考えるというということはあまりしない」と女優としての自身についても語った。「誰にでも、ある日突然悲しいことは起こりうるのだということを感じました。震災や日々の悲しいニュース報道をみても、他人事とは思えなくなった」と、本作の主演を経て感じるようになったとのこと。舩橋監督は「画を観てまず感じたことはとにかく臼田さんには存在感があるということ。本作は内に秘めた心理劇、目で語る演技が大切だったので“まばたきをしないで”とお願いしたよね」と撮影当時を振り返った。

「画は派手ではないけれど、心の機微をじっくり見つめていく作品、50〜60年代にそのような日本映画が量産されていたが、最近少ないのでやってみたかった。震災があって自分の足元を見つめたり、日々の生活を振り返ることがあってもいい時期かな」と本作について想いを語った。最後に臼田さんは「今っぽくない日本映画なので大事に大事に観ていただけたら嬉しいです」と観客にメッセージを送り、監督は「ある女性の心理が180度変わる映画です。役者の演技が立派です」と嬉しそうに語った。