映画『二つの祖国で 日系陸軍情報部』の初日舞台挨拶が、新宿K’s cinemaにて行われました。すずきじゅんいち監督と、妻であり<監督の監督>として本作の製作に立ち会った女優の榊原るみ、製作総指揮の鈴木隆一氏が登壇し、日系史ドキュメンタリー三部作の最終作となる本作について、また、11年にわたるアメリカでの生活に終止符を打ち、日本での新たなスタートを切った夫婦の今後の展望について語りました。

すずき 「11年前にアメリカに移住し、はじめて日系人の歴史をあまりにも知らないことを実感しました。もう80代90代の方たちなのですが、ぜひ映像に残したいと思い作りました。合計80名ほどの方にインタビューをし、トータルで500時間ほどのインタビュー映像と50時間ほどの映像資料から編集を行いました。」

榊原 「今後、日系人の方が日系人博物館に行ったりした時にこの作品を手にとってもらい、自分たちの祖母や祖父の歴史を、リアルなものとして受け取ってもらえたら、それ以上のことはないと思い、三部作が完成して本当によかったという思いでおります。」

鈴木 「当初、私も二世に対しての偏見などがあったのですが、『二つの祖国で』をはじめとする3部作によって、日系人の本当の姿が描かれたなと思います。これは是非日米両国の多くの方に観て頂きたいと思っております。」

榊原さんには、日本での新たなスタートについても伺いました。
榊原「女優復帰といってもおばあちゃんとか、そういった役しかないと思うのですが、せっかく11年間日本を留守にしていたので、もし世の中のために出来ることがあるのであれば、やっていきたいと思っています。」