11月10日に公開になりました劇場版アニメ『ねらわれた学園』。11月30日に、中村亮介監督と、マッドハウスの同期であるアニメ「ギルティクラウン」(2011)の荒木哲郎監督による同窓会トークショーが行われました。荒木監督は本作にて演出を務められ、お互い作品への熱い思いが語られました。

◆日程 : 11月30日(金) 
◆出席者:中村亮介(36・監督)、荒木哲郎(36・演出)
◆場所 :シネマサンシャイン池袋  (豊島区東池袋1-14−3)

<中村亮介監督>
Q:監督にとって今回作品に荒木さんが参加してくださりいかがでしたか?
劇場作品の初監督ということで、制作の方もかなり厳しい状況にもなっていたので、荒木君がそのタイミングで演出に入ってくれて本当にありがたないと思っています。マッドハウスは同世代のスタッフが同じ作品に参加することがないですが、「DEATH NOTE」の時は自分から志願して参加させてもらいました。僕は初めて荒木君の絵を見たときに衝撃を受けて、同じ演出を目指している同志として「こんな(すごい)奴と競わなければいけないなんて勘弁してほしい」と思いましたね。
Q:作品作りの上で一番心がけた点は?
本作の主人公は中学生なので生き生きした感じとか、現代アニメは動きが小さいものが多いのでより動きを大きく、一歩進めた感じを心がけていました。自分の思っていることや感じていることに未整理だと思うので、感情に関しても整理しすぎないようにしました。僕に一番似ているキャラクターはナツキじゃないかな?キャラクターをゼロから作っていると、どこかしら自分の要素は入っているんじゃないかと思います。京極とケンジは力極端なキャラクターだけど、両方憧れかな(笑)作品の中に自分の思いを詰め込んだので、見て頂いた方にその思いが届けばいいなと思っております。

<荒木哲郎監督>
Q:今回作品に参加するに至った経緯は?
妻の肥田文が元々本作の編集スタッフだったのですが、僕が監督をしていた「ギルティクラウン」という作品の制作が終わったところで演出の手が足りないという話があり参加しました。過去に僕が監督をした「DEATH NOTE」という作品で中村君に素晴らしい回を作っていただいた恩返しができると思い、喜んで参加させてもらいました。
Q:中村監督との出会いはいかがでしか?
マッドハウス入社当初は中村君が東大出身というところを意味もなくクローズアップしていましたね。勝手にいけ好かない奴なんだろうと思っていましたが、いい人だったので安心しました(笑)会った直後より今の方がずっと色々と話しをしているんじゃないかなと思います。
Q:劇中に登場するキャラクターについてはいかがでしたか?
  
「本編中でさあ戦いだ!っていうシーンで、ケンジが突然海に行こうと言い出すシーンとかは中村君ににているなと思います。個人的にはカホリがお気に入りのキャラクターですかね。見た目が魅力的だったなと。僕の演出とは違って女の子の演出もいやらしくないギリギリの見せ方というのがすごく良かったんじゃないかなと(笑)
Q:作品に参加されていかがでしたか?
この作品の力になれたのなら、良かったなと思っています。この先も長い時間愛される作品として残ってほしいなと思います。」