西川美和監督最新作『夢売るふたり』が大阪ステーションシティシネマ他全国にてロードショー中です。
本作には松たか子・阿部サダヲの演技派俳優ふたりが初共演で挑んでおります。
10月7日(日)に、なんばパークスシネマにおいて舞台挨拶付き有料上映会を実施し、探偵役を演じた笑福亭鶴瓶・西川美和監督が登壇いたしました。舞台挨拶中は、鶴瓶さん、西川監督の掛け合いで大変盛り上がり、とても楽しい舞台挨拶となりました。

映画『夢売るふたり』舞台挨拶付き上映会
日時:10 月7 日(日)AM10:00〜
場所:なんばパークスシネマ(キャパ229 席)
登壇者:笑福亭鶴瓶/西川美和監督

■挨拶
鶴瓶:どうも!昨日はうちの家に西川さんが泊まりまして、朝は一緒に出て来ました。前の『ディア・ドクター』のときもここへご挨拶に来たんです。今回、僕は別に・・・主役ではないんですけれども・・・(笑)ご挨拶できなかったものですから、大阪で舞台挨拶したいなということで、僕からしゃしゃり出て頼んだんです。
これだけ(たくさんの人たちに)朝の会に来て頂いてありがとうございます!
(隣のシアターで上映中の)アウトレイジちょこっと見てきたんですけどね、ヤクザばっかりです!(会場爆笑)
あまりシアターの前通らないように・・・(会場爆笑)ひとつ宜しくお願い致します。
監督:監督の西川美和でございます。今日はありがとうございます。
朝の会だということでどれだけのお客さん来て下さるかなと思っていたんですが、師匠にご登壇頂けるということで、こんなに入って頂いて感激しております。公開5週目に入ってるんですね。5週目でこんなにたくさんお客さんが来てくださって、本当に感激です。今日は宜しくお願いします。
鶴瓶:女性の方が多いですよね。キレイな方多いですよ!
すでに一度観られた方拍手して頂けますか?(会場一部拍手)

■『夢売るふたり』の反響
監督:女性はすごく共感できるという方が多いと聞いています。
鶴瓶:この映画は一番最初に嫁と一緒に観てほしいと言われ、観たらエライめに遭いましたからね。
特に嫁と一緒に観る映画ではないと思うんですけれども・・・
でも嫁が「ものすごい分かるわぁ」って言ったので・・・。
監督:そのとき師匠目そらしてましたよね(笑)
鶴瓶:女性をずっと騙していく話でしょ?それを操ってるのが嫁でしょ。
監督:嫁が黒幕です。
鶴瓶:それを分かるわってどういうことやねん!?(会場爆笑)びっくりしたわ!
監督:奥さん、すごい笑顔だったけれど、目が笑ってなかったです。
鶴瓶:この映画は賛否両論と監督がおっしゃってましたが・・・
監督:パックリ分かれますね!
鶴瓶:パックリ割れるのは分かるけど、パックリどう分かれるんですか?
監督:「わー!こんなの観たくない!」と拒絶反応起こす男性の方とかいらっしゃいますね。
鶴瓶:リリアンというオカマと一緒に観たんですが、「分かるわぁ〜これ〜」って言うてて。
パックリ分かれる真ん中でしょうね。あの人ね。「(リリアンが)すごい映画や!」って喜んでましたね。
監督:どちらにせよ、あまり心穏やかに観ていられない。
■『ディア・ドクター』の反響
鶴瓶:『ディア・ドクター』撮影の終わりぐらいに、次の映画どうするんですかって言うてたんですよね。
(監督が)構想がちょっとだけあるっておっしゃったんです。
監督:『ディア・ドクター』を観てくださった方もいらっしゃるかもしれないんですが、良い話の映画なんですよ。
鶴瓶:僕はニセ医者なんですけれども、でも村の人にすごく信用されているという。
あのときもちょうどここへ自分でお金を払って観にきたいと思ったら満席やって。僕一人でここへ来て前で観たんですけど、終わって拍手あって電気ついて。僕がそこにおったらやらしいと思って、みんな出るまでじーっと待ってたら、後ろの方のおばちゃんが「つるべちゃん、前におるの知ってんで!」って。(会場爆笑)で、挨拶したんですよ。
大阪の人ってすごいな!暗い中入ってきたのに、影で分かるねんな!
監督:初めてお会いした方ですか?
鶴瓶:初めてやんか!後ろの人で全然知らん人やがな!えー!と思ったわ。で、ご挨拶してん。
監督:逃げるわけにいかず・・・
鶴瓶:逃げるわけにいかず。ああいう映画と全く違うものを作ろうとしたんですか?
監督:そうですね、あれは本当に人と人の温かいつながりであるとか、人間の善意みたいな所を書いたんですけれど、すごく自分の中でも良い作品になったなと思ってるんです。
鶴瓶:あれに出して頂いて、(他にも)色んな映画に出てたけれども、でもあんな主役させて頂いてみんなにすごく注目されました。7冠ですよ!7冠!最優秀主演男優賞!7冠!
監督:すごいですね、師匠。
鶴瓶:アカデミー賞だけは最優秀じゃないですよ。渡辺謙さんに取られたんですけれども。
それでも(アカデミー)優秀男優賞ですよ。7冠!!(会場拍手)いやいや、それ(拍手)は監督にですよ。
僕は別にどうこうじゃない。お世話になっているから。みんなが笑福亭鶴瓶が賞を貰ったという思いで観て、みんな観かたが違う。特に役者さんが違いますね。
「賞を取った人や!」みたいな感じで、僕は意識ないけど、相手が言ってくれる。
監督:そんなに違いますか。
鶴瓶:いや、全然違います。これはありがたいなと思って。だからそれからあまり映画出てません。
『おとうと』、『ディア・ドクター』だけ。