ゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて審査員特別賞&シネガーアワード&ベストアクター賞&ゆうばりファンタランド大賞(人物部門)と、史上初の四冠受賞した作品。東京・仙台・名古屋と展開してきた劇場公開も後半戦に突入。

9/29(土)大阪市淀川区十三にある第七藝術劇場にて『くそガキの告白』舞台挨拶の模様を紹介したい。登壇したのは鈴木太一監督と主演のキングオブコメディの今野浩喜さん、田代さやかさん。3人揃っての舞台挨拶は久しぶりとの事。

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キャストオファー時、プロットを事務所に提出したという鈴木監督。当時の今野さん、田代さんの感想を尋ねた。

鈴木:よく分からない監督から事務所にオファーが来た時はどうでしたか?

今野:マネージャーから聞いてよく分からない人だし監督自身が連絡してくるって気持ち悪いなーって(笑)。ほぼ断るつもりだったんですけど、主演なんてそうそうないし。プロットを読むの面倒なので周りに見てもらったら「今野さん、これキスシーンありますよ」って言われて「やります」って言ったんですよ(笑)

鈴木:そんなことだったんですか!?

今野:プロットでは僕が無理やり桃子にキスするようになってたけど、脚本を見たらものスゴイディープキスになっていてちょっと引きましたね。

田代:私もヒロインなので「やります」って言ったんですけど、相手役がキングオブコメディの今野さんかキングコングの西野さんか曖昧で(笑)。マネージャーに確認したら今野さんで、よかった、面白そうだなって(笑)

今野:逆だよ!普通。西野さんの方がいいよね!

鈴木:俺はそう思わないね。(会場笑)

田代:仕事でイケメンたちとキスしたことは何度かあったんですけど、今野さんとのキスシーンが一番緊張しました。

鈴木:普通の映画はカッコいい男ばかり出てくるから対抗しました。今野さんブサイク芸人って言われてるけど撮影中にどんどんカッコよくなっていって、今ホントカッコ良いなーって(今野・田代爆笑)。こんな可愛い笑顔なかなかみせないですよ。

今野:俺可愛い?

田代:どうしよう!気持ち悪いんだけどこの2人(笑)

今野さん田代さんの突っ込みとフォローに始終押され気味な自称“人見知り”の鈴木監督。撮影現場の様子が伺える舞台挨拶となった。

人見知り監督が自分の殻を破るように、宣伝マンとしてチラシ配りで上映地の告知に勤めて来た。どうしてもこの映画を観客に届けたい。宣伝活動の中での苦悩と喜びを綴った真情あふれる監督のブログの反響も大きい。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭のプログラミングディレクター・塩田時敏氏に“ゆうばりファンタのコンペに入賞したければこの映画がテキストだ”と言わしめた『くそガキの告白』。
関西上映はいよいよ10/9(金)まで。理想の自分と現実のギャップに悩む人には直球で心の琴線に触れる作品。まだの方はぜひ!観た方も2度3度と足を運んで、馬場大輔と木下桃子の魂の苦闘を見守って欲しい。

(Report:デューイ松田)