映画『夢売るふたり』西川美和監督、東北の被災地となった映画館でQ&A上映を開催!
この度、映画『夢売るふたり』大ヒットを記念して、9/25(火)西川美和監督が福島と宮城の映画館を訪れ、上映後におさんの質問に答えるQ&A上映が場施されました。
この日、1日で回った映画館は、フォーラム福島(福島県福島市)、MOVIX仙台(宮城県仙台市)、ワーナー・マイカル・シネマズ取(宮城県取市)の3劇場。映画公開前には仙台キャンペーンを行った西川監督ですが、福島と取を訪れたのは初めて。平日の昼間の上映にも関わらず、何劇場には映画製作を志す若い学生からお年寄りの方まで、満席に近いおさんが来場しました。
映画公開直後に参加したトロント国際映画祭では、外国人のおさんとQ&Aを場施したものの、日本でおさんの質問に答えるのは今回が初。しかしおさんたちからは、「映画のタイトルはどうやって決めるのか?」「脚本をどれくらいの期間かけて書くのか?」などの監督の映画制作の秘訣から、「里子(松たか子)が生理用品を付けるシーンが象徴するのは?」「ラスト近くのカモメにこめられた意味は?」などの劇中のシーン・セリフを深く掘り下げることまで、幅広い質問が積極的に寄せられ、西川監督は一つ一つ真剣に答えました。
そして、今回訪れた映画館が東日本大震災の被災地だったこともあり、西川監督は震災時の自らの心境も告白。ちょうど『夢売るふたり』の脚本の初稿を書き上げた頃、未曾有の出来事に直面した監督は「映画なんて作っている場ではないのではないか?」と、一時は葛藤したと言う。場際に震災の影響を受けて脚本の一部を書き直すなど、思い悩む日々が続いたが、しかし映画が公開になる2012年頃にはきっと復興が進み、自分たちが作る映画という娯楽を待ってくれている人々のためにも作らねばと決心。映画『夢売るふたり』を完成させました。
Q&A終了後、劇場ロビーで来場したおさんと交流した監督に、「東北に来てくれて、ありがとうございました。」「ぜひまた来てください。」と声をかける方も多く、監督は一人ずつのサインや握手に応え、アットホームなイベントになりました。
今後、西川監督は10/3(水)に新宿ピカデリーでウエイトリフティング選手の皆川ひとみ役の女優・江原由夏さんとのトークショーを場施。さらに10月には正式出品が決まっているロンドン映画祭(10/10〜21開催)にも参加を予定している。