昨年、10万人を動員した「したまちコメディ映画祭in台東」(略称したコメ)。今年は9月14日(金)〜9月17(月・祝)に「第5回したまちコメディ映画祭in台東」の開催が決定いたしました。「したコメ」は浅草、上野という東京随一の下町(したまち)の魅力をコメディ映画を通じて存分に味わっていただく、いとうせいこう総合プロデュースのコメディ映画祭です。

 今年で4回目となるコンペ部門「したまちコメディ大賞」。20分以内のオリジナル・コメディ作品12本の中から、今年も魅力的な審査員を迎え、会場の皆さんと栄えある『グランプリ』『準グランプリ』『観客賞』『U-25特別賞』を決定いたしました。

●実施日時:9月16日(日) 15:30〜
●場所:浅草中映劇場
●登壇:根岸吉太郎(62)、小倉久寛(57)、リリー・フランキー(48)、いとうせいこう(51)

■審査員登壇コメント。
根岸「10月で映画館が閉まっちゃうの残念だなー。最近テレビは朝から政治家とか悪人づらばかり。今日は気持ちを浄化したい。楽しんでいきたい」
小倉「一生懸命観てください!」
リリーフランキー「昨日は飲みすぎて笑いどころじゃない。酔いをふっとばすぐらい笑かせてほしい」
いとうせいこう「最後まで楽しんで!」

■作品:①帰省 ②木曜日午後8時 ③フィガロの告白 ④二人
根岸
①「水準高いなー。思い切った逆転劇に裏切られた感じ」
②「落ちがちょっと弱いかな。センスは素晴らしい」
③「なんであんなリアルに撮れんの?とにかく子供の自然さがよかった。」
④「31歳の人を見ているうちに共感してきた。」
小倉
逆転がどんどん大きくなっていくイメージ。最後のお父さんの切なさがよかった」 
②「テンポが素晴らしかった。落ちは裏切られたが逆にそれがよかった。」
③天野千尋監督に質問「少年達の演技はどうやってつけてるの?」
 「一応台本はあるが、アドリブもたくさんいれています。エロ本は本当に捨ててあったのを使用」しました。
④「あの31歳の男どうしようもないな。背が低くてさえなくてメガネかけてて、何笑ってんだよ 」
リリーフランキー 「酔いがさめるくらいレベルが高かった。つまんないもの見せられんのかなーと思ったら。」
子供たちがみずみずしかった。映像に引き込まれた映画監督になるべき人だと思う

いとう
①「レベル高い」
テンポが良かったけど落ちはちょっと弱かったかなー」
子供たち自然な演技が良かった。ブルマにカメラの寄りが良かった。男をわかっているなって撮り方」

■作品:⑤こんにちは赤さん⑥なめくじ劇場ザムービー⑦こたつ職人⑧1010
根岸⑤「浅草っぽいのりだなー。このまま舞台にしても面白いよ」
小倉⑤「赤さん面白かった—。いきなり頭からわしづかみにされた感じ」
リリー⑤「へこたれそうな設定を最後までコメディとしてつらぬいていた。」
いとう⑤「役者のおっさん面白かったー。中盤のニュースでまた味が加わった」

■作品:⑨やぶかん⑩SUGAR COAT ⑪ひとめおれ ⑫ハトになるまで

根岸
⑨ さすが去年のチャンピオン。
⑩「おしゃれでヨーロッパ的。話もしゃれている。」

小倉
⑨あのお母さんは生活していることがコメディ。面白かった。さすが」
リリー 「25歳以下の4作品のほうが落ちついている。ベタなテーマでも安定感があった。」 ⑩「海外でも通用する作品」

いとう
⑨撮り方がうまい。お母さんが他人と思わせないのは破れタイツの才能

−−−−受賞結果

▼U25特別賞 『やぶかん』 監督:破れタイツ
スピーチ「レギュラー番組ならぬ、レギュラー映画祭として出たい。今後はテレビに出て27時間とかの司会がやりたいです」
▼観客賞 『フィガロの告白』監督:天野千尋
スピーチ 「映画を作っていく上で一番励みになる賞。とても名誉です。コメディを撮ろうと思ってなかった。とにかく子供たちを自然に撮りたかった。」
▼準グランプリ 『こんにちは赤さん』監督:谷坪明英
スピーチ「ほんとに、ありがとうございます。」
▼グランプリ
『フィガロの告白』監督:天野千尋

■総評
根岸 「レベルがとの高かった。面白かった」
小倉 「会場が最後まで笑いに包まれていた。レベルの高い映画祭だった。」
リリー「期待せずに来たけど、素晴らしかった。ほんとうに来て良かった。日本ではなかなかコメディが育たないけど、この映画祭がどんどん育ってほしい」
いとう「日本からコメディの傑作がでると期待できる映画祭だった」