映画祭初日の16日(水)。開幕作品『ムーンライズ・キングダム』の公式記者会見の後、14時半からは“長編コンペティション”部門の審査員全員が登壇する審査員会見に出席!

◆長編コンペティション部門の審査員を務めるのは、イタリアの名匠ナンニ・モレッティ監督(審査委員長)以下、総勢9名!

 さて、映画祭の柱である“長編コンペティション”部門だが、今年の審査委員長はナンニ・モレッティ監督(2001年の『息子の部屋』で最高賞パルムドールを受賞し、昨年は『ローマ法王の休日』をコンペ部門に出品。日本公開は7月の予定)。彼が率いる審査員の顔ぶれは、国際的に活躍する人気俳優のユアン・マクレガー、ダイアン・クルーガー、エマニュエル・ドゥヴォス、パレスチナの女優&監督のヒアム・アッバス、英国の女性監督アンドレア・アーノルド(2006年の『レッド・ロード』で審査員賞受賞)、フランスの著名なデザイナー、ジャン=ポール・ゴルチエ、今年のアカデミー賞で『ファミリー・ツリー』が脚色賞に輝いたアメリカの監督アレクサンダー・ペイン、ハイチの監督ラウル・ペックの8人。
 審査員会見でナンニ・モレッティ監督は、「私の役目は学級委員のようなもの。メンバーの意見は必ずや衝突するでありましょうが、何よりも大事なのは、出品された22本の映画に対して同等の意思と敬意を払って鑑賞することです」と語り、残る8人もの審査に対するそれぞれの心構えを神妙に述べた。

◆今年の長編コンペティション部門の出品数は22本、まさにオールスター揃いのラインナップは垂涎モノ!

 昨年より2本多く選出された今年の“長編コンペティション”部門は、過去の最高賞受賞監督4人、イランのアッバス・キアロスタミ(1997年『桜桃の味』)、英国のケン・ローチ(2006年『麦の穂を揺らす風』)、ルーマニアのクリスティアン・ムンジウ(2007年『4ヶ月、3週と2日』)、オーストリアのミヒャエル・ハネケ(2009年『白いリボン』)を始め、デヴィッド・クローネンバーグ、ジャック・オーディアール、マッテオ・ガローネといったカンヌの常連監督、そしてヌーヴェル・ヴァーグを代表する名匠のアラン・レネ等々、名だたる実力派監督がひしめきあっており、豪華な面子で沸かせた昨年に全くひけを取らない布陣となった。
 昨年は三池崇史監督の時代劇『一命』と河瀬直美監督の『朱花(はねづ)の月』の2作品が選出され、話題を集めた日本映画だが、残念ながら今年は1本もなし(ただしアッバス・キアロスタミ監督作は日本が舞台となる日仏合作で、主演は高梨臨)。反対に昨年は無選出だった韓国映画は2が出品されている。
 
 また、他部門に出品されている日本映画は3本。若松孝二監督の『11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち』は“ある視点”部門で、三池崇史監督の『愛と誠』は“ミッドナイト・スクリーニング”部門で、秋野翔一監督の中編『理容師』は学生映画を対象とする“シネフォンダシヨン”部門で、それぞれ上映される。
(記事構成:Y. KIKKA)