パラマウントジャパン株式会社ホームメディアディストリビューション部門では、『インディ・ジョーンズコンプリート・アドベンチャーズ』を、2012 年9 月14 日に発売致します。
1981 年6 月、監督スティーブン・スピルバーグと製作総指揮ジョージ・ルーカスは世界に向けて『インディ・ジョーンズレイダース失われたアーク《聖櫃》』を劇場公開し、瞬く間に大絶賛を浴びた本作。
この度デジタル・リマスター版となった考古学者インディの他のスリリングな冒険、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』、『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』と並び、慎重に修復(リストア)されました。
このブルーレイの発売を記念して、8 月16 日に米・サンフランシスコ郊外のスカイウォーカー・ランチで行われた『インディ・ジョーンズコンプリート・アドベンチャーズ』の発売に関連した記者会見が行われました。

<記者会見&小道具見学レポート>
『インディ・ジョーンズコンプリート・アドベンチャーズ』記者会見&シリーズで使用した小道具を見学!

8月16日(現地時間)、『インディ・ジョーンズコンプリート・アドベンチャーズ』のブルーレイBOXの発売に関連した記者会見が、サンフランシスコ郊外のスカイウォーカー・ランチで行われた。サンフランシスコのジャパンタウンを出発して金門橋を渡り、101フリーウェイに入り、Lucas Valley Road(ルーカス・バレー・ロード)という出口で下りた後、国立公園のようなエリアをしばらく走った先にスカイウォーカー・ランチはある。金門橋から車で約40分の距離だ。その名称通り、農場のような雰囲気を持つこの場所は、広大な敷地に、劇場の入ったオフィスビル、録音スタジオのほか、ジョージ・ルーカスの邸宅、宿泊施設、野球場、ワイナリー、湖、消防署などがある。

記者会見は、テクニカル・ビルディングと呼ばれる建物の地下にある劇場で行われた。壇上に現れたのは、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』のVFXを担当したデニス・ミューレン(『スター・ウォーズ』シリーズのVFXでお馴染み)と、『インディ・ジョーンズ』シリーズ全作の音響を担当したベン・バート(『スター・ウォーズ』ではR2-D2の「声」、ライトセーバーの音、ダース米だ—の音なども作成している人物)。質問は制作裏話に集中し、2人は気前よくお宝エピソードを披露してくれた。

一番の思い出を聞かれたミューレンは、『魔宮の伝説』のトロッコ・シーンについて語った。「意外にも予算があまりない映画だったから、ミニチュアのセットを使って、スチ−ルカメラで撮影するというアイデアを思いついて、みんなに喜ばれたよ。約90メートルにも及ぶ坑道を作らなくて良くなったから、ずいぶんお金を節約できたんだ。そうして、約30メートルのミニチュアの坑道を作って、ストップモーション・アニメの要領で1フレームずつ撮影していった。映画で使われるのはほんの数秒だったから、それで大丈夫だったんだ。出来栄えも良くて満足したよ」。また、同作で俳優デビューを飾ったことも打ち明けた。「ハリソン(・フォード。インディ・ジョーンズ役)が旅客機に乗ったとき、ライフ誌を持ったスパイが写るだろ。あれが私なんだ。とても奇妙な経験だったよ。いつもはカメラの後ろにいるのに、その日はカメラの前に座り、ハリソンと肩を並べた。『一体、私は何をしているんだ?』って、自分にツッコミを入れたよ。ただ、もっと大きい役かと思ったけど、意外に小さな役で悔しかったね(笑)」と、カメオ出演の経験を振り返った。

サラウンドのバランスだけでなく、効果音も作るバートは、「インディ・ジョーンズ音集」の制作秘話を惜しげもなく話した。「『魔宮の伝説』のトロッコの音は、夜のディズニーランドで収録したものを使ったんだ。閉園後のディズニーランドにお邪魔して、音楽を消してもらい、照明を付けたスペース・マウンテンやビッグサンダー・マウンテン、マッターホルンに乗って録音した。乗り物の舞台裏が全部見れて、興味深かったね。それから、このスカイウォーカー・ランチでも、いろいろな音を作って録音した。『失われたアーク』制作当時、ここはまだ何もない場所でね。カエルがゲロゲロ鳴いていたもんさ。丘にはいろいろな大きさの石がたくさんあるから、そうした石を集めてゴツゴツした岩肌に転がしては、ゴロゴロ、ガラガラという音を録音し、スタジオで加工した。『失われたアーク』で寺院が崩れるシーンなどに使ったよ。インディ・シリーズの岩関連の音は、あの時作った音なんだよ。それから、この劇場があった場所は何もなかったから、爆発音を録音するためにいろいろなものを爆破させ、ピストルやライフル、機関銃などを発砲して、その音を録音した。薬莢が落ちる音がなかなかうまく録れなくて苦労したもんさ。とにかく、ひたすら発砲していたら、近所の人が通報したのか、テロが起きたかと思われて、警察の車が押し寄せたことがあったよ」と、オチまでつけて話してくれた。

肉体派のインディは、素手で殴る乱闘シーンも多い。インディのパンチ音については、驚くべき(?)裏話を教えてくれた。
「実際に顔にパンチをしても、音はほとんど出ない。でも、映画の中では、破裂音がする。それは昔の映画の影響なんだけどね……。
とにかく、既存のパンチ音集からの音を使いたくなかったから、野球用品やフットボール用品、レザージャケットを使って、オリジナルの“インディのパンチ音集”を作ることにした。空中に投げたミットをバットで思いっきり打つ音も良かったけど、カボチャは最高だったね。クロケットのボールをソックスに入れて、ヌンチャクのように使ってカボチャを“死ぬまで”殴った。素晴らしい音だったよ(笑)。そうして、パンチ、ボディブロー、キックなどの音を作って録音して、“インディ音集”に入れていった。それらは、シリーズ全体を通して使用しているよ」

記者会見が終わると、テクニカル・ビルディングからバスに乗って(!)、敷地内のアーカイブ倉庫に移動した。『インディ』シリーズの小道具見学だ!記者会見で話題になったトロッコの実物大が無造作に置いてあったので、触ってみた。車輪は金属製だが、ほかは木製で、内側にはスポンジ状のクッションが貼り付けてあった。ペイント具合からは金属製にしか見えないので、さすがだ。そのほか、『魔宮の伝説』の冒頭に出てきた黄金の像、『失われたアーク』の聖櫃、『最後の聖戦』の聖杯、そして、ムチと帽子をはじめとした衣装など、インディ・ファンには垂涎のものが並んでいた。今秋にロサンゼルス郊外で開催の“インディ展”に向けて準備しているところだとか。

小道具見学が終わると、再びバスに乗り、テクニカル・ビルディングへ。同ビルの南にはブドウ畑が広がり、その西の遙か先には白い大邸宅が。そこがジョージ・ルーカスの家らしい。
テクニカル・ビルディングのカフェで、支給されたサンドイッチのお弁当を食べ終わると取材日程は終了。再びバスに乗り、スカイウォーカー・ランチを後にした。

Text by Izumi Hasegawaはせがわいずみ

インディ・ジョーンズコンプリート・アドベンチャーズ【5枚組】
■品番:PPWB134604 ■価格:¥13,000 (税込¥13,650)
■数量限定封入特典:フィルム・セル
*35mmセニタイプ™オリジナル・フィルムを特殊な印刷技術により精巧に再現し、フレーミングをしたフィルムポートレイト(在庫がなくなり次第終了)
■収録内容(5枚組)本編ブルーレイ4枚+特典ブルーレイ1枚
Disc1:『インディ・ジョーンズレイダース失われたアーク《聖櫃》』リストア版
Disc2:『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』デジタル・リマスター版
Disc3:『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』デジタル・リマスター版
Disc4:『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』
Disc5:特典映像ディスク

【映像特典】★新収録
★■「レイダース失われたアーク<<聖櫃>>」秘蔵特典(57:20)・ジャングルから砂漠まで(28:17)・冒険物語から伝説へ(29:03)
■メイキング集
★・「レイダース失われたアーク《聖櫃》」秘蔵メイキング(58:08)・「レイダース失われたアーク《聖櫃》」メイキング(50:45)
・「魔宮の伝説」メイキング(41:03)・「最後の聖戦」メイキング(35:28)・「クリスタル・スカルの王国」メイキング(29:59)
■撮影の舞台裏
・インディ・ジョーンズのスタント(10:52)・インディ・ジョーンズの音響効果(13:17)・インディ・ジョーンズの音楽(12:19)
・インディ・ジョーンズの特殊効果(12:17) ・“溶けゆく頭部”制作の舞台裏(8:49) ・インディ・ジョーンズと不気味な生き物たち(11:55)
・インディとの旅ロケーション(10:31) ・インディの仲間と敵(10:47) ・インディ・ジョーンズのヒロインたち(9:23)
・伝統的な小道具の数々(9:50) ・視覚効果の秘密(24:59)・撮影終了後の冒険(13:35)
■トリビア(英語のみ)
■オリジナル(英語):5.1DTS-HD Master Audio/日本語吹替:5.1chサラウンド/日本語吹替:2.0chドルビーサラウンド■字幕:英語/日本語/
吹替用日本語字幕他5カ国語■16:9 LB(1080p Hi-Def)/スコープサイズ■カラー■本編:115分/118分/127分/123分
■特典ディスク約421分(予定)■2層ディスク(予定)■1981、1984、1989、2008年アメリカ映画