8月11日(土)シネスイッチ銀座にて、現役精神科医の和田秀樹が認知症の父と娘の絆を通し、介護問題を描いた映画『「わたし」の人生 我が命のタンゴ』の初日舞台挨拶を行いました。

【登壇者】秋吉久美子さん 冴木杏奈さん、松原智恵子さん、小倉久寛さん、木下あゆ美さん、和田秀樹監督

監督・キャストが舞台に登場すると、満席の観客からは大きな拍手が沸き起こり、秋吉さんが真剣な表情で終始なごやかな雰囲気でとりおこなわれました。

登壇者のコメントは以下のとおりです。

秋吉久美子さん:
「私とほぼ同じ世代の方ばかりで。。。(この映画に関心があるのは)この年代なのかなぁ。」と客席を見渡しながら感慨深げにコメントし、また、介護の実情を聞かれ「私自身しみじみと胸にせまるものがあって、これは他人事ではないぞと感じましたし、皆様にもきっと共感して頂けるはずだと思います。でも、どこの家庭にも起こる話だし、私のまわりでも介護をしている人がけっこういます。この映画では周りの家族や先生に主人公が助けられていますが、実際にも周囲の助けが必要だと思いますので、志のある若者にこの映画を観てもらいたいですね。」と介護に対しての思いを語られました。

冴木杏奈さん:
映画のなかで出演者が踊っているタンゴについて聞かれ、「アルゼンチンタンゴ歌手になって25年で、ヘルパー二級の資格をもっていますが、この映画に入るまでタンゴが認知症に良いとは知りませんでした。しかも、アンチエイジングにもいいんですね。(自分の関わっている)タンゴが認知症に良いとしって嬉しいです。」と笑顔で語っていました。

松原智恵子さん:
美しさの秘訣を聞かれて、「ものごとにこだわらないでゆったりとした生活をしていますね。ウォーキングをしたり、女性だけのフィットネスにいったり。あと、タンゴも楽しかったです。この映画に入る前にタンゴの練習をたくさんしました。タンゴのシーンをみていただきたいです。」と答えると、小倉さんより「観る前にあんまりダンスのハードルをあげないでくださいよ。」とつっこみを入れられていました。

木下あゆ美さん:
介護に対する考え方について聞かれ、「私は4人兄弟の末っ子なんですが、兄もいるし親の介護など考えたこともありませんでした。でも、長男だからとかではなく、家族ならだれもが考えて、介護に参加していかなければいけないと思いました。介護は家族一丸とならなければと考えさせられました。」と真剣な表情でコメントされました。

小倉久寛さん:
介護について聞かれ、「和田監督の役なんですよね。その仮の姿が僕ですみません。映画のセリフにもありますが、つらいことは一人で抱えこまないでみんなでわけあうことが大事ですよね。」と真面目な顔つきで語りました。しかし、すぐに「でも、僕の踊りはあまりみないでくださいね。」と終始、会場の笑いを誘っていました。

和田秀樹監督:
最後の挨拶を求められ、「私なりに医者をやりながら感じたことを描けたと思っています。介護の問題をとりあげていますが、なるべく娯楽作品に仕上げたのでお楽しみいただけると思います。特に最後の10分くらいに自分の言いたいことを集約しました。もしよかったら、ぜひ映画を勧めていただきたいです。」と映画をアピールしていました。