本作の原作は、1994年に刊行された椎名誠の同名小説。小説家、冒険家として知られる椎名誠ワールドが炸裂し、“現代版ロビンソン・クルーソー”と評されている傑作を、阿部サダヲ、永山絢斗、貫地谷しほり、佐々木希という豪華キャストで完全映画化しました。

そして、今回その原作者である椎名誠が満を持してファンの皆様の前に登壇いたしました!タイトルの『ぱいかじ』とは、沖縄地方の方言で『南から吹く風』という意味。映画を鑑賞し終えたお客様と本作の監督・細川徹と共に、“ビールを飲みながら”椎名誠ワールドを繰り広げました!当日は、お客様にもビールを配布し、満席となった会場にてファンの皆さんと一緒に、映画のヒットを祝いました。

【日時】 8月3日(金) 20:30〜21:00 (30分間/本編上映後)
【会場】 新宿バルト9 9F スクリーン3 (新宿区新宿3-1-26新宿三丁目イーストビル9F)
【登壇者】 椎名誠、細川徹監督

MC:お二人に一言ずつご挨拶をいただきましょう。まずは椎名さんお願いします。
椎名:こんばんは。ここから3分くらいの所で2時間前くらいから飲んでいたから、あんまり来たくなかったんだよね(笑)
監督:来たのギリギリでしたもんね(笑)
我々だけ飲んじゃいますが・・・。乾杯!
椎名:ちょっと冷えが足りないな・・・(笑)

MC:映画の雰囲気そのままにといったかんじですが、監督大丈夫ですか?少し酔っ払っていませんか?
監督:椎名さんが楽屋で飲み始めたので、僕も飲んじゃいました。2本目のビールの味です。

MC:では、椎名さんに質問です。”現代版ロビンソン・クルーソー”と評された椎名さんの小説「ぱいかじ南海作戦」ですが、実際に映画をご覧になっていかがでしたか?
椎名:本当に映画はそのままでした。僕も浜で生活している人たちにビールを差し入れしたんだ。映画よりいっぱい持っていったよ。
監督:皆、ビールの冷たいのに慣れていないから、本当に映画の中みたいな「ひゃー」ってなるんです!
椎名:僕もこの人たちの気持ちが分かる。必要なのはビールと冷えだ!って。僕も南の国だし飲んでたしね(笑)
先週も西表に行ってきたんだ。でも今は東京の方が熱いよ!ビールはどっちで飲んでもうまいけどね。

MC:続いて、椎名さんに質問です。小説「ぱいかじ南海作戦」の着想はどこから来たのでしょうか?
椎名:映画の中のギタさんのモデルになった人は本当にミュージシャンでギターを弾いていて、歯が一本もないの。その人が「椎名さん、いろんなところに行ったと思うけど、椎名さんの行ったことのない所に行ったことがある」と言われたんだよ。「どこですか?」と聞くと、「黄泉の国」って言うんだよ。「どうやって行ったんですか?」って聞いたら「クスリで行くって」言うんだ。きっとそれはLSDだと思う。(笑)
監督:椎名さん!マスコミいるんで辞めて下さい!(笑)
椎名:僕はやっていないんだからいいんだよ。それが映画では描かれていないから、ちょっと不満。(笑)

MC:続いて、細川監督。今回が映画監督デビューということですが、映画監督デビューが決まった時の心境、そして撮影中に心がけたことなどありましたら教えてください。
監督:やっぱりプレッシャーはありましたね…。撮影中に心がけたことは、とにかく椎名誠さんの原作が素晴らしいので、変な風にいじったりはせずに、その良さを映像として表現することに集中しました。

MC:では、細川監督。椎名さんが実際にロケ地となった西表島の現場までいらっしゃったと伺ったのですが、いかがでしたか?
監督:そうなんですよ〜。実際に椎名さんがいらっしゃったときには、かなり緊張しましたね。現場では特に、椎名さんがホームレス4人組の家をジーッと見ていらしたのが印象的でした。(笑)
椎名:本当に良く再現されていたよ!実際の家も皆時間があって暇だから、本当によく作り込まれてるからね。

MC:まだたくさんの方がこの作品をご覧になると思うのですが、皆様に向けて一言ずつお願いします。
椎名: 自分が実際に行って東京の暮らしが嫌になったら逃げこむのはここだと、ここはユートピアだと思ったんだ。それをこの映画で味わってもらいたい。

監督:今日はありがとうございました。2,3度見ても楽しめる作品だと思いますので、是非またお越し下さい。
友達にも勧めて欲しいけど、LSDの事は言わないでね(笑)