7 月14 日(土)に公開初日を迎え大ヒット公開中の『ヘルタースケルター』。
蜷川実花監督、沢尻エリカ主演でこの夏一番の衝撃の話題作となっている本作が、遂に海外進出!
本作は、邦画としては異例ですが、プリ・セール(映画完成前に海外配給権が売れること)でアジア各国で争奪戦を繰り広げられました!結果、本作は現在、台湾をはじめ、香港、韓国での公開が決定しました。
台湾は8 月24 日、香港9 月20 日より公開となります。

その皮切りに本作は、第14 回台北国際映画祭の≪ガラ・プレミア≫部門に出品され、特別招待作品としてアジア・プレミア上映を果たしました。そしてこの度、復帰を待ち望まれた主演・沢尻エリカが登壇し話題をさらった初日舞台挨拶のまさに翌日、15 日(日)より、監督・蜷川実花が渡台し、第14 回台北国際映画祭(開催期間:6/29〜7/21)にメイン・ゲストとして招待されました。
台湾においても蜷川実花監督は知名度が高く、本作の配給を決定した理由として台湾の映画配給会社Shengchi Media は、「実花さんの新作映画ができると日本のウェブで知り私は“さくらん”が大好きだったのでとても興奮した。“さくらん”は台湾で興行的に大ヒット。沢山の観客が蜷川監督の映像と美術に魅せられ、監督の力量に衝撃を受けました。実花さんは台湾で写真家として既に有名であり沢山のファンがいます。大規模な写真展も昨年開かれました。実花さんの最新作を台湾の観客に届けられる事は我々の誇りです」とコメントしています。

15 日(日)に行われた舞台挨拶つきプレミア上映は満席となり、試写後のティーチ・インでは観客から数々の質問が飛び出し熱気にあふれました。(月)には記者会見も行われました。

■7 月15 日(日)舞台挨拶&ティーチイン@Taipei, Zhongshan Hall
上映前舞台挨拶18:45〜19:00(現地時間)
本編上映19:00〜21:07(現地時間)
上映後ティーチイン:21:10〜21:40(現地時間)

上映前に舞台挨拶と、上映後にティーチインを行いました。会場は500席満席。チケットは発売開始からわずか30分ほどで完売!上映が終了すると観客からは大きな拍手がおこりました。

●映画祭画祭のディレクターからの代表質問
1蜷川監督はなぜこの原作を選んだのか?
もともと岡崎京子さんの作品のファンでその中でもすごく好きな作品でした。
美に執着して美しさの虜になっていく女性の話なので、撮るとしたら女の人にしかわからないところもたくさんあるだろうなと思ってどうしてもこの原作を映画化したいと思いました。

2なぜ沢尻さんを主演に起用したのか
整形してまで美貌を手に入れた女性の話なので圧倒的にかわいくて皆が好きな顔でなくてはならないので外見という点で。
演技力もあり、濡れ場やハードな露出もある役なのでそういうことができる気合いの入った女優魂のある人がいいなと考えると彼女しかいなかった。スキャンダルは日本でも彼女について回るのですが、彼女じゃないと見れてなかった景色もあると思うので彼女にやってもらいたいとおもいました。

3芸能界の陰の部分も描かれているが、公開を迎え、日本のメディアや観客からの反応はどうなのでしょうか。
日本では14日に公開を迎え、反応はすごく良くて大ヒットをしています。ツイッターなどの反応を見ても、5回見た、などリピーターも多いようです。昨日の成績はスパイダーマンを抜いたらしいです。(観客から拍手)

●以下、観客からの質問
1監督の写真や映画といえばいつもカラフルなのが特徴だが、モノクロの映画に興味あるか?
写真では時々モノクロのものも撮っています。そろそろモノクロだけの写真集も作ろうかなと思っています。モノクロはもともとすごく好きなので。映画はなかなか難しいと思いますが写真ではこれから出てくるんじゃないかな

2整形についてどう思うか
蜷川監督はよく「美」を撮っているが、整形についてどう思うか?
整形手術自体については肯定も否定もないというか、やりたい方はやたっら良いんじゃないかなと思うのですが、整形した人が整形を止められなくなっていく、依存していく、中毒性があることが恐ろしいと思います。台湾でも整形をやりすぎた人もいるのではとおもいますが、止められないことのほうが怖いなと思っています。

3映画でたびたび蝶が登場しますが、なんのメタファーでしょうか?
蝶はさなぎが蝶に美しく変身するとか孵化すること、はかない生き物なので、すぐに美しい寿命が過ぎ去ってしまうといったことの象徴として使いました。
その他にも唇は女の子が女性として意識するときにはじめて化粧をするとき口紅を塗ると思うんですが私もそうだったんですけどお母さんの口紅を塗ってみたりとかその瞬間から私たち女性は美しくなければならないと思うことなどいろいろなものをしょっていくことがスタートすると思うので、その象徴として描きました。

4監督は沢尻さんを演出するにあたって、特別なにかされたことはありますか?
クランクイン前にかなり話し合いました。また、前日に電話で「この次のシーンはこういう風に撮ろうと思うがどう思う?」
など話すようにしていました。私と沢尻さんの間で前日に方向性が決まっていました。
最後には監督の発案で、客席をバックに熱気に包まれた観客たちと写真をとりました!