映画『おおかみこどもの雨と雪』細田守監督&宮崎あおい、ワールドプレミアinパリ
『時をかける少女』、『サマーウォーズ』の細田守監督による3年ぶりの最新作『おおかみこどもの雨と雪』。
19歳の主人公・花の“おおかみおとこ”とのおとぎ話のような恋をきっかけに、「恋愛・結婚・出産・子育てを通じて成長する姿」と、その“おおかみこども”たち、雪と雨が「誕生から自分の生きる道を見つけて自立する過程」の13年間を描き出します。国内外で高い評価を獲得してきた細田作品ですが、その次なるステージへ到達した本作は、すでに34の国と地域での配給も決定している、世界中が待ちに待った傑作です。
◆ワールドプレミアinパリ開催!発売初日でチケット完売!◆
特に細田守人気が高いフランスでは、8月29日より全仏公開されることがすでに決定。先週東京にて行われたジャパンプレミアに続き、6月25日(月)現地時間20:30(日本時間6月26日(火)未明)には、ワールドプレミアin パリが開催されました。会場となったのは、パリ最大のシネコンUGC Ciné Cité les Halles (ユージーシー・シネサイト・レ・アール)で、最大級の大きさを誇るスクリーン10(約500席)。1週間前に売り出したチケットが発売初日で完売したことでも、フランスでの「細田人気」が伺えます。上映前のロビーは、細田ファンと思われる若者だけでなく、パリの街をあげての「映画週間」ということもあってか年配層も見られ、文字通り上映を待ち望む老若男女の客層が集まりました。
◆満員御礼!約2分続いたスタンディングオベーション!!◆
この貴重な機会に、細田守監督(44)と主人公の花を演じた宮崎あおい(26)も急遽パリ入り。満席の場内は上映前に登壇した2人を拍手で迎え入れると、細田監督は「世界に先駆けて、本作をフランスのみなさんにご覧頂けることを嬉しく思っています」と挨拶しました。上映中は、愛らしいおおかみこどもたちがコロコロと変身する様や躍動感あふれる動きに何度も歓声が起きる一方で、映画後半では登場人物に心を寄せて涙を拭う観客の姿も見られるなど、終始反応が絶えず観客が映画を十二分に楽しんでいることがうかがえました。エンディングに入ると客席からは「Bravo!」「細田守はさすがだね!」という声とともに盛大で温かな拍手が沸き起こり、スタンディングオベーションが約2分も続きました。場内でフランスの観客と一緒に映画を鑑賞していた細田監督と宮崎あおいも、喜びと安堵の笑顔。宮崎は、フランスの観客の反応に「皆さんの感情表現がとても豊かで、こんなに笑うところがある映画なんだという新しい発見もあって、新鮮な気持ちで見ることができました」と挨拶しました。フランス映画興行界で強力なネットワークを持つEurozoom(ユーロズーム)代表のAmel Lacombeも駆けつけ、本作の完成を祝いつつ今後のフランス公開・劇場展開のバックアップを約束しました。急遽行われたティーチ・インでも、細田作品の中で描かれる女性像やアニメーションにおけるCG技術、さらには次回作の構想についてまで、約30分間に亘り様々な質問が飛び交い、プレミアイベントは盛況のうちに幕を閉じました。
◆公開記念として、『おおかみこどもの雨と雪』細田守アートワーク展も開催!◆
さらにフランス公開を記念して、世界で初めてアニメ・漫画作品の美術に特化した画廊であり、ティム・バートンや宮崎駿など錚々たるクリエイターの個展を開催してきたGalerie Arludik(ギャラリー・アーリュディック)にて、『おおかみこどもの雨と雪』細田守アートワーク展も開催決定(会期:2012年6月27日〜7月21日)。パリプレミア翌日、6月26日(火)夜(日本時間:6月27日(水)未明)に行われたオープニングパーティーには、本作の貴重な背景画やキャラクター設定画を見ようという熱心な美術愛好家や細田ファンなど、のべ100人の客が駆けつけました。ワールドプレミアに続きこの会場でも、前日のプレミアイベントポスターや過去2作品のDVD、フランス語版関連書籍など自慢のコレクション手にした数多くの細田ファンらがサインを求めて監督を囲み、終始和やかな雰囲気に包まれていました。
◆現地マスコミも絶賛!本国同時期公開という異例の注目度!◆
ワールドプレミアにあわせて行われた現地マスコミ向け試写でも、「ディズニーやピクサー作品とは一線を画すアニメーション映画だ」「これまでのアニメ作品と異なり、大人も楽しめる複雑な物語を内包した映画的な映画」などと、辛口で知られるフランスのマスコミからも続々と絶賛の声があがっています。フランス滞在中の細田監督の元には、「ル・モンド」「フィガロ」「リベラシオン」といった有力紙やフランス最大民放局「TF1」のゴールデンタイムのニュース番組など、大手マスコミから取材依頼が殺到。フランスでの公開規模の目安と言われる本作のプリント予定数は50プリントで、フランスで最も人気を集める日本人監督の北野武最新作『アウトレイジ』の50プリント、アカデミー賞受賞作『おくりびと』の47プリントに並んでいます。本作の海外セールス担当者は「8月の公開を皮切りに、今後上映館100館にも迫る勢いでブッキングされていくだろう」と語っています。