『へんげ』関西公開初日舞台挨拶が5月19日(土)、十三・第七藝術劇場にて行われ、大畑創監督、主演の森田亜紀さん、信國輝彦さん、ミニチュア造形を担当した寒河江弘さんが登壇した。

観客の「参考にした作品はありますか?」という質問に対して大畑監督は、
「デヴィッド・クローネンバーグの『ザ・フライ』ですね。恋愛映画であり化け物映画だと思っています」
人生で好きな映画ベスト1はポール・ヴァーホーヴェンの『ロボコップ』という大畑監督。
『へんげ』の中盤で妻・恵子役の森田さんと夫・吉明役の相澤一成さんが対峙するシーンでは、
「ロボコップとジョーンズ社長のあるシーンを例に挙げて演出した」と、吉明の後輩役の信國さんも
「初耳!」というようなエピソードが飛び出した。
森田さんはそのシーンが印象的だったため、すぐに理解できたという。エピソードを聞いて会場が大いに湧いたこのシーン。気になる方は『ロボコップ』を観て探してみよう!

ラストの展開について大畑監督は
「これも夫婦愛の1つ。ラストで2人の想いが結実したんです」と語った。
完成した後に大畑監督からラストの解釈を聞かされ、キャスト一同驚いたと言う。
信國さんは「それを理解するのに時間がかかりましたね」
当事者である森田さんは「癒されるというよりスカッとしました」
未見の方は、壮大なるラストの行方をぜひ劇場で確かめて頂きたい。

最後に一言ずつ挨拶が行われた。
司会進行役を務めた寒河江さんは、
「久々にミニチュアが映画の中で輝いている映画。特撮だけに特化しない、バラエティと言っていい程どんどんジャンルが『へんげ』していく映画です。この映画に参加出来て良かったと思っています」

現場の数々のエピソードを披露した信國さんは、
「2011年に作られて2012年に生まれた作品として強度のある作品だと思います。観客の皆さんには、自主映画としてでなく“映画”として観て頂きたいです」

関西を久々に訪れたという森田さん。
「“作品作りは楽しい”という純粋な思いが込められた映画です。口コミが命の作品です。ぜひ応援をお願いします」

大畑監督は
「関西では、このあと神戸・京都と上映が続きます。気に入ってくださった方は、友達をたくさん誘って映画館に足を運んでください。遅くまでありがとうございました!」

★石川県・金沢シネモンドは5/25まで、北海道・蠍座5/29〜6/11、兵庫県・元町映画館6/2〜8、京都・京都みなみ会館と順次公開予定

(Report:デューイ松田)