東宝東和配給の映画『バトルシップ』は、日本をはじめ、ヨーロッパ、アジア各国で本国アメリカより先行公開され大ヒットを記録し、世界20ヶ国で初登場No.1を記録。日本でも公開初週の洋画No.1となり、既に北米の公開を待たずして公開された国々で総計1億4千万ドルの興行収入を突破いたしました。
そしていよいよ待望の5月18日の全米公開に先駆け5月10日(木)、ロサンゼルスNOKIAシアターにて盛大にUSプレミアが開催されることが決定。

本作で日本護衛艦みょうこうの艦長ナガタとして出演し、主演級の重要な役を演じたことで、日本の観客、そしてアジアの観客を驚かせ、その活躍にTwitterやレビューなどで拍手喝采のコメントを受けている浅野忠信さんの参加が決定しました。

そこでUSプレミア参加直前に、日本外国特派員協会(外国人記者クラブ)主催の上映会にて、記者会見を行うこととなり、浅野さんより全米公開へ向けての意気込み等を語っていただきました。

『バトルシップ』日本外国特派員協会 記者会見
■日時:5月1日(火) 
■場所:日本外国特派員協会(東京都千代田区)
■登壇者:浅野忠信 

【挨拶】
浅野忠信:本日は多くの方にお集まりいただきましてありがとうございます。
米国の大作映画に大きな役で出演させていいただき、ピーター・バーグ監督やテイラー・キッチュらキャストとも出会えましたし、自分のキャリアにとてもプラスになるものだと思います。これからアメリカで公開されますが、この先もより多くの人に観ていただきたいと思います。

【質疑応答】

Q:本作でハリウッドスターとして大きな一歩を踏み出されたと思います。
今後どんな役柄を演じてみたいなど展望はありますか?

浅野さん:ネイティブの役は難しいかもしれませんが、日本人ならではの役、米国にいる日本人の役など、映画に必要とされる役のお話が来ればどんどんとこなしていきたいと思います。

Q:本作で艦長を演じられるにあたって特別にやったこと(訓練など)ありますか?

浅野さん:実際に横須賀の基地に行って、艦に載せていただきレクチャーをうけました。米国でも同じく軍の施設を訪れ、シュミレーションルームにも入りましたし、専門的なところはキャプテンからひたすら教わりました。

Q:高倉健さんの若いころに似ていると思うのですが、意識しているところはありますか?

浅野さん:高倉健さんがいなかったらアメリカで頑張ろうという気持ちにならなかったと思います。最近、『あなたへ』で一緒にお仕事をさせていただき、高倉さんが『剱岳 点の記』を観てくださってお話したことはありましたが、『面白い。どんどんこれからも(アメリカで)やってよ』とも言ってくださいました。
尊敬する方に期待されるのは嬉しいです。
日本でNo.1の俳優さんだと思ってますし、そういう方が楽しんでくださる映画にまた出られるように頑張ります。

Q:出演にあたって、英語を習われましたか?

浅野さん:優秀なスタッフがついてくれましたがネイティブの役柄では無く、日本人の役なので、流暢すぎない方がかえって自然だという風に言ってくれたのでリラックスできました。

Q:日本ではインディペンデントの映画に多く出演し、評価を得ている浅野さんですがハリウッド大作に出演されスタンスの違い・バランスのとり方などありますか?

浅野さん:90年代にはインディペンデントの日本映画が多くつくられてそこに役割がありましたが、最近はそこまで多くのインディペンデント映画がつくられていないなど、状況の変化はあると思います。
大作でも変わらず、もらえる役を一生懸命演じるだけです。

Q:アメリカはこれから公開ですが、日本とアメリカで反応の違いなどを感じますか?

浅野さん:日本でワールド・プレミアの際に、ピーター・バーグ監督が観客たちの反応をみて『日本人は楽しんでくれてるのか?』と少し気になったみたいです。僕は良い反応で楽しんでくれていると思ったのですが、アメリカン・ジョークなど国や言語が異なると反応がし辛いところもあるかもしれません。

Q:撮影現場での楽しかったエピソード・つらかったエピソードがあれば共にお教え下さい。

浅野さん:日本では味わえない、ものすごいスケールでの撮影が印象的でした。
優秀なスタッフ達に囲まれ、なかなか使うことのできない機材を多数使用して行われる撮影では俳優にも十分な準備期間が与えられ、裏を返すとどこまでやれるか問われている感じがあり、やりがいがありました。
準備期間はあるのですが、現場で監督が急に予定を変更して『10メートルの高さから飛び込むぞ』と心の準備が出来ないまま、アクションシーンの撮影に臨んだのは、びっくりしましたけど(笑)。

Q:今まで浅野さんが演じられた役よりはシンプルな人物設定だと思いましたが、いかがでしたか?

浅野さん:今まで、アクションやCGを多用する映画への出演は確かに少ないですが日本での経験を基に、主演のテイラー・キッチュをサポートすることを心がけました。
カメラクルーは気づいて、誉めてくれたのは嬉しかったですね。

Q:続編のお話は?

浅野さん:ピーター・バーグ監督が来日した時に冗談ぽくですが『2もやるから、その時は来いよ!』って言ってくれました。
高いところから飛び込まなくて良いのであれば是非お願いしたいです(笑)。