「Seventeen」専属モデルとして活躍し、映画『告白』(10)の出演などで女優としての才能も発揮している三吉彩花が、大竹しのぶ、小林薫という、日本を代表する名優に囲まれ、南大東島を舞台に、オリジナルのシナリオ作品『十五の春〜旅立ちの唄〜』にて映画初主演いたします。三吉演じるのは南大東島に暮らす少女・仲里優奈。本作では初主演に加え、高校進学のために島を出る民謡グループのリーダーという役柄のため、島唄と三線にも初挑戦します。映画は先頃那覇でクランクインし、およそ1ヶ月、物語の舞台となる南大東島にて撮影が行われます。
その撮影中に、記者会見が沖縄・那覇にて、25日に行われました。

会見には、高校がない南大東島で育ち、進学するために島を出る決意をする民謡グループのリーダー・優奈を演じる三吉彩花の他、島で優奈とともに暮らす父親・利治を演じる小林薫、優奈の姉の進学に合わせ島を出て、そのまま那覇に暮らす母親・明美を演じる大竹しのぶ、監督の吉田康弘が出席。本作について語りました。
吉田監督は『キトキト!』(06)で監督デビューを果たし、井筒和幸監督の『ヒーローショー』(10)、『黄金を抱いて翔べ』(12)では両作品の脚本を務め、日本映画界で注目を集めている若手監督です。

≪会見の模様≫
Q、映画化のきっかけ
●監督「子供が進学することで、家族と離ればなれにならなければならない、という現実があること、さらにその年頃の子供たちが所属する民謡グループが存在することを知り、映画のストーリーにふさわしいのではないか、とプロデューサーの皆さんと話し合いながら、映画化を進めていきました。」

Q、初めて脚本を読んだ感想
●三吉「(それまでは)南大東島のこともよく知らなかったので、(このような現実があることに)すごく驚きがありました。三線が上手な女の子が主人公ということもあり、新しい体験が沢山あり、読んでいて面白かったです。」
●大竹「美しい海と優しい人々、という沖縄の印象とちょっと違う、島に暮らす人々の現実を描くということにとても興味を引かれました」
●小林「父親の役はいつも損だな、と思いながら読んでいました(笑)。自己表現がヘタなところや、子供はだいたい母親と仲良しでもありますし。でも、今回は「お父さんのことが心配」と言ってくれるような優しい娘なので(一同笑)。島に残るという選択をする父親ですが、きっと家族の中では、(父親というのは)そういう役割なのだろうなと思いました。」

Q、那覇での撮影の印象
●三吉「東京から那覇に来た当初は暑くて少し大変でしたが、ものすごく自然が多くて奇麗ですし、沖縄のスタッフの皆さんがとても優しくて、その上、初めて共演させていただく小林さんと大竹さんがとても温かくて、凄く現場は楽しいです。」

Q、物語の舞台となる南大東島での撮影に挑むにあたり
●監督「島民の皆さんのご協力を仰ぎながら、(撮影スタッフだけでなく、島の皆様と)みんなで一緒に一本の映画を作るという気持ちでいます。島のみなさん、是非よろしくお願いします」

Q、映画初主演に挑む三吉への感想
●大竹「まだ2日目なのですが、とてもしっかりしていますし、一方で写真で見るよりも少女らしく、すごく素敵だなと思いました。私も『キトキト』という映画で監督とご一緒して、細かく熱心に演出してもらえたという記憶がありますので、三吉さんも監督の演出に一生懸命応えているのがいいなと思いますし、のびのびと演じてほしいと思います。」

Q、初挑戦の三線と島唄の自信のほどは?
●三吉「作品の中で、(実際にあるように)島の子供たちが十五歳になり、中学を卒業する時に唄う“島唄”を演奏するシーンがあります。その場面を(島で生まれた)仲里優奈として、しっかりと披露出来るように頑張ります!」

Q、『十五の春〜旅立ちの唄〜』はどんな映画になりますか?
●監督「規模の大きな映画はいっぱいありますが、この映画は(そのような映画に)“強さ”では絶対に負けない、強い映画にしたいと思っています。ちょっと規模は小さいかもしれませんが(笑)」