日韓交流の先駆けとして知られる「浅川巧」を主人公とした映画「道~白磁の人~」(配給:ティ・ジョイ)が6 月 9 日より新宿バルト9他全国公開されます!

先日 4 月 7 日(土)に池袋コミュニティカレッジ「セブンシネマ倶楽部」にて、ライフコーディネーターの浜美枝さんをゲストにお招きし、トークショー付き試写会を行いました。

浜美枝さん:「皆さん、こんにちは。私は現在、箱根に住んでまして、この会場へ来るまで楽しく素敵な旅をして参りました。今日、ここで皆さんにご覧頂く「道〜白磁の人〜」は浅川巧さんの事を描いた映画なんですが、私とは12,3歳頃から繋がりがあって、浅川巧さんがいなかったら、柳宗悦さん(日本の思想家)が朝鮮の美に開眼しなかったんではないかと思うくらいの方なんです。これまで私は、15歳〜40歳まで女優のお仕事を色々とさせて頂きました。だから、これからは自分の人生、やりたい事をじっくりやりたいと思ってます。」

【柳宗悦との出会いについて】

浜美枝さん:「私は中学生の時に柳さんの追っかけをしていました。町の図書館で見つけた本の中に”ものを作る人には美しいものを作らせ、使う人には美しいものを選ばせこの世を浄土の国にしよう、美の国にしよう”というフレーズがあったんです。美の本質は何だろうと突き詰めていく中で、この人を自分の人生の師にしようと思いました。でも、本当にこの題材を映画にしてくださった高橋伴明監督に心から感謝します。今、この時代に作られたことがとても意味のある事だと思います。今こそ浅川巧を知るということはとても大事な事だと思います。」

また、今回のMCから浅川巧が亡くなった時に柳宗悦が書き残した<私は彼ぐらい道徳的誠実感を持った人を他に知らない。彼は明確な頭脳と暖かい眼との所有者であった。ただそれだけではなく私を引き付けたものは彼の誠実な魂だった>という一文が紹介されると、場内にいるお客様から感嘆の声があがるといった様子がみられました。

映画の上映が終わり・・・・

浜美枝さん:「4月2日、浅川巧さんは亡くなりました。今年の命日の前日、4月1日、私もお墓参りをさせて頂きました。今でも地元の方が命日になるとお参りやお花を添えています。お墓に刻まれたハングルには”私たちはあなたの事を忘れない。”そう刻まれています。」

浅川巧さんを想い、浜さんは、「民族の美はその国境を超え、厳しい時代、政治状況を乗り越える。民芸の美、私は人類の共通の言語だと思います・・・」と涙ながらに語りました。

試写会が終わった後の感想を聞かれたお客様からは、「この映画を観終わった後、しばらく余韻にひたり、考えていたい。」そんな気持ちだと語る方が多かったです。

また、偶然にも浅川巧資料館を訪れた事がある方は、「改めて映画を通してこんな素晴らしい方がいたんだと知れた事がとっても良かった。一人でも多くの人に浅川巧の事を知ってもらえれば・・・・」と浅川巧の残像にひたりながら語りました。

試写会は、暖かい空気に包まれ、終了しました。