映画『ラーメン侍』初日舞台挨拶、ラーメン好きジャーナリストの鳥越俊太郎が登壇
昨年10月で九州先行公開をし、大ヒットを記録した映画『ラーメン侍』の全国での公開を記念して新宿バルト9にて主演の渡辺大、山口紗弥加、瀬木直貴監督、原作者でもある“大砲ラーメン”の香月均社長、また福岡出身で大のラーメン好きジャーナリストの鳥越俊太郎が登壇。
親子2代にわたりラーメンで人と街に元気を与えてきた主人公・光と父親・昇の二役を好演した渡辺大は劇中で披露している見事な麺上げに話が及ぶと「実際に物語のモデルとなった大砲ラーメンで1ヶ月間、修行しました」と、その本格的な麺上げの所作に自信をのぞかせた。今作で10代〜50代を演じた山口が「この年で10代を演じるのはずうずうしいかなと思っていたものの、いざメイクをするまだまだいけるかもと思った。」と語ると、会場からは大きな拍手が起こり、にこやかな雰囲気となった。監督も二人の演技を絶賛し、「この映画が人々に元気を与えてくれれば」と作品にかける思いを語った。
また、この日、特別ゲストとして原作者で物語のモデルとなった大砲ラーメンの香月均社長からは「この作品が町おこしになってくれれば」と原作者の思いを語った。自身も福岡出身の鳥越俊太郎は劇中の山口紗弥加が津川雅彦演じるヤクザの組長相手にタンカをきるシーンに触れると、山口が使う筑後弁を大絶賛し、「九州男児は強がってますが、実のところ家庭での実権は女が握っている」と地元出身者ならではのコメントをすると会場に集まった九州出身者からは大きな笑いが起きた。
最後に渡辺大から「帰りにラーメン屋で是非、この映画の話をしてください」、山口から「生命力溢れる映画なので、観て元気をもらってほしい」と、二人の口から作品への想いが語られると会場は暖かい拍手に包まれた。
『ラーメン侍』は九州を中心に10軒以上の店舗を展開する「大砲ラーメン」のオーナー、香月均氏が地元タウン誌に連載しているコラム『ラーメン今昔物語・初代熱風録』から着想を得て作られた、故・伊丹十三監督の『たんぽぽ』以来の本格的ラーメン映画で、す貧しいながらも生きるパワーにあふれていた昭和40年頃の福岡県久留米市を舞台に、主人公・光の少年時代、街の様子や父親・家族とのエピソードを交えて丁寧に描いた人情味溢れる物語として、公開直後から九州全土で大きな反響を得て、今回の全国公開へとつながった。一