アーティストのGACKTが、ハリウッド映画に初出演した『BUNRAKU ブンラク』(来年1月14日、ガイ・モシェ監督)の特別試写会が宮城県のMOVIX仙台で行われた。GACKTは3月の震災直後に支援団体「Show Your Heart」を立ち上げるなど、被災地の為に支援活動を行っており、本イベントも「Show Your Heart」の協力の下実施された。GACKTは、どうしてもまた来たかったという仙台に、自身の出演映画をクリスマスプレゼントとして届け、被災地に対する想いなどを語った。

登壇したGACKTは、「メリークリスマス、GACKTです。」とコメントすると、来場者からは悲鳴のような歓声があがった。映画について聞かれると「僕はハリウッド一年生だから現場に入るのが一番早くて、出るのは一番遅い。中学の部活だよね。朝5時に起きて朝の3時に寝るという、ほとんど毎日2時間しか寝れなかった。」と相当ハードなスケジュールだった撮影時の様子を明かした。だが「持ちこたえられるか少し心配だったけど、疲れは体ではなく心をリセットすることが重要。その点はハリウッドの人たちは上手で、よく限られた休みの時間の中でもデミやジョシュと飲みに行ったりした。こういう風にリセットすると仕事に集中できるんだ。日本に帰国してからもこの経験を活かしてどんなに忙しくてもオン、オフは区別するようにしている。」とハリウッドでは仕事以外でも学びがあったことを明かしてくれた。

また見所に関しては、「この作品はアプローチが非常に面白い。セットも全て紙で出来ていて飛び出す絵本の様な感じなんだ。監督の深いこだわりが伝わってくると思う。」と称賛。更に「作品の中にあるシーンがファミコンゲームに似ていたり、ルパンを彷彿させるようなシーンもある。」と独特の世界観がある事を語った。
ハリウッドの舞台に立った今思う事とはという質問に対しては「日本人は謙虚だから、やる前に諦めたり出来ないないと思う事がある。でも世界のクリエイティブな人達は実際には、日本から世界にどんどん羽ばたいて欲しい、と思っているんだよ。日本人の力は充分世界でも誇れるから、何事も諦めずに自信を持ってほしい。」と、エールを送った。GACKT自身も「役者としては、まだ自分はひよっこだけど、2メートルもあるジョシュとのアクションシーンでも、チェホンマンと闘うようなものだけど怖気づかずに挑戦したんだ。映画には自分の心意気を込められたと思う」とハリウッド初進出作に手応えを感じているようだ。今回の舞台挨拶、被災地仙台については「仙台での舞台挨拶は大がかりで難航したけれど、この作品の仲間たちがいたからこそ今日仙台に来ることが出来た。仙台の人に喜んでもらえたら嬉しい。公開されてからも、また友達や家族と来てほしい。」と仙台を訪れた喜びを語った。来場者は400人の宮城県在住者たちで、映画のプレゼントを持ってきたGACKTサンタから応援エールを受けるなど、記念すべきイブの日を過ごした。
映画は来年1月14日より。