メリル・ストリープが圧倒的な演技力で演じ切る<鉄の女>マーガレット・サッチャーの栄光と挫折を描く人間ドラマ『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』が、いよいよ3月16日(金)に公開致します。この度、第84回アカデミー賞主演女優賞を見事受賞した本作の主演、メリル・ストリープとフィリダ・ロイド監督が来日し、プレミア試写会舞台挨拶を実施いたしました。

観客からの温かい拍手に迎えられ客席を通って登場したのは、黒のフェラガモのコートジャケットにプラダの靴を履き、TASAKIのパールネックレスと指輪をつけたメリル・ストリープ。フィリダ・ロイド監督とともにファンからの花束を受け取る一面も。また、マーガレット・サッチャーが就任当時、首相として活躍し、ご本人とも交流も深い中曽根康弘氏が、今回本作を鑑賞しにご来場しており、メリル・ストリープと監督がご対面し、握手を交わしました。その後、舞台に上がった二人に、今度は観客から「おめでとう!」というサプライズプレゼントが。舞台挨拶は始終穏やかなムードで、メリルの茶目っけあるトークに観客からは笑みがこぼれていました。

■日 程:3月6日(火) 
■場 所:TOHOシネマズ六本木
■登壇者:メリル・ストリープ(62)、フィリダ・ロイド監督(54) 

MC:メリルさん、オスカー受賞おめでとうございます!オスカー常連のメリルさんですが、意外にも29年ぶりの受賞。受賞発表の瞬間のことを教えてください。
メリル:ものすごくハッピー!この歳だから感動しないわと思っていたけど、頭が真っ白になって、興奮したわ。受賞したのはたった3つだけど(笑) 

MC:日本に来ていかがですか?
メリル:とても光栄です。3.11から1年。未来は、希望は、絶対あると伝えたいわ。
フィリダ:日本に来るとすごく謙虚な気持ちになります。本作は非常に自信があります。楽しんでもらえると思うわ。

MC:お二人は、『マンマ・ミーア!』に続いての2度目のタッグです。イギリスの有名な首相、しかもご存命のサッチャーさんに、アメリカン人のメリルさんを起用した理由を教えて下さい。
フィリダ:サッチャーは初の女性首相で、世界中の超大物スター。人間として素晴らしい。彼女を演じるには、同じように世界的なスーパースターが必要だった。また、サッチャーは冷酷な面もあるので、温かく、ウィットで共感できる人がよかった。本作は政治映画ではなく、権力を持った人間の栄光と挫折を描いた映画です。

MC:役作りで一番大変だったのは何でしょうか?
メリル:人間は自分の中に子供から大人まで自分の中にあるように、老後の自分の中にあって人生を歩んでいると思うの。それは、国籍を問わず、人間としては同じ。私は是非日本人を演じてみたいと思っているわ。それが、私の次回作ね!

MC:サッチャーさんも時代のリーダーとして11年間首相をつとめました。今の時代に必要なリーダーとはどんな人と思われますか?
フィリダ:サッチャーは顧問を置かず、人の意見や支持率も聞きませんでした。信念を絶対に曲げず、間違うことを恐れないことが必要だと思います。
メリル:近い未来ではなく、遠い未来を見る人が必要だと思います。

中曽根康弘氏コメント:サッチャーさんとはサミットで5年間ご一緒していましたが、政治家としてはこうあるべきだという姿を映しだし、ご本人がよく現れていました。困難に遭遇した時の政治家はみな同じです。サッチャーさんは愛情ある女性らしい面もあります。世界中の政治家にこうあるべきだと示しているいい映画で、感銘を受けました。