去る29日(土)に初日を迎えました『がんばっぺ フラガール!〜フクシマに生きる。彼女たちのいま〜』の地元、いわき市で行われました特別上映会を開催しました。

●日程:11月1日(火) 
●場所:ポレポレいわき
● 登壇者:小林正樹監督、下山田スパリゾートハワイアンズ支配人
フラガール(大森梨江サブリーダー、鷺さん、小野寺さん)、広野町自治会長・鈴木正範さん
● 鑑賞者:スパリゾートハワイアンズで避難生活を送った広野町の皆様 約100名

29日の全国公開を機に、今回の大震災の被災者であり、映画の中でも大きく取り上げられている、広野町の皆様(ハワイアンズに避難されていた約100名)をご招待し、ご当地いわきで特別上映を行った。
今回の上映会は、撮影に多大なご協力を頂いた広野町の皆様のためだけに行われ、町民の方々も初めて作品を鑑賞。映画ではハワイアンズの職員と広野町の人々との交流、絆が希望と共に描かれており、職員を代表して、下山田支配人が登壇すると集まった町民からは温かな拍手と歓声が上がった。本編上映中は画面に出てくる自分たちの姿に、思わず声を出してしまう方も。
上映後は作品に涙を流しながらも、フラガールや下山田支配人と握手を交わし、復興を誓いあう姿があちこちで見られた。

●スパリゾートハワイアンズ・下山田支配人
広野町の皆様とは、9月11日退去の日、そして9月24日に、多少早い同窓会でお会いして以来、約1ヵ月が過ぎました。皆様と再会できて感無量です。元気なお姿を拝見できて嬉しく思います。これから上映される映画は小林監督を中心に約200時間カメラを回していただいて、その中からの1時間42分でございます。見る人によっては本当に奥深い、広がりのあるドキュメンタリー映画だと思います。映画の中にもハワイアンズと広野町の皆様方との強い絆が記録されています。我々は皆様と一緒に歩んで、本当に勉強させていただきました。教えられたことを忘れないよう頑張っていきたいと思います。

●小林正樹監督コメント
こうやって広野の皆様に映画を見ていただけるというのは感無量です。もともとこの映画は、フラガールのキャラバンを追っていくというところから企画が始まったわけですけれど、ハワイアンズに来てみますと広野の皆さんが避難されていて、そこでのハワイアンズさんとの関係、交流といったものが強くて、だんだん心を打たれまして、これはぜひとも記録して後世に伝えていかなくてはという想いが強くなり、「がんばっぺ フラガール!」というタイトルですが、そういう意味では大きな要素として、広野のみなさまとハワイアンズさんとの絆が描かれています。被災されて辛い思いをされている方にカメラを向けることに葛藤があったのですが、受け入れていただいた皆様に本当に感謝致します。

●広野町自治会長・鈴木正範さん鑑賞後コメント
私たちが避難してきた8カ月のうち、半分はハワイアンズさんに避難させていただきました。温泉ですし、あれだけの施設の中にいさせていただいたわけですから、長期の旅行をさせていただいたようだと話していたのですが、映画を見て、さらに実感しました。町民の一割弱がハワイアンズさんに避難させていただいたのですが、他の方には申し訳ないくらい、ハワイアンズさんに滞在させていただいてよかったと思っています。支配人さんもおっしゃってくださっていますが、これからも「ただいま」という風に帰りたいと思っています。
ハワイアンズに滞在した町民たちで、記念樹をプレゼントさせてくださいとお願いしています。ハワイアンズさんには似合わないかもしれないのですが、広野の町木が桜なのと、しだれ桜の形がフラガールの腰みのの形に通じるものがあるので、しだれ桜を植えさせてもらえたらと。そうして、毎年ハワイアンズで桜を見て、思い出話をする同窓会ができたらと思っています。