六本木ヒルズで華々しく開催されている東京国際映画祭。
世界のメジャー級作品を先取りできるという楽しみもあるが、各国の作品がグランプリを争う
コンペティションにも注目したい話題作や良作が集まっている。

その作品群をジャッジする審査員の面々が記者会見をおこない、審査への意気込みを語ってくれた。
審査委員長を務める映画プロデューサーのエドワード・R・プレスマンさんは「まだ2作品しか鑑賞していないが非常にパワーを感じる作品であり、今後の作品も期待している」と力強く語ってくれた。

同じく映画プロデューサーであるキース・カサンダーさんは「3・11をうけた日本でこの映画祭が開催されたことが非常にすばらしい。映画というものはテクニカルな部分の集合体なのでそういったことを中心に審査していけたらと思う」と語ってくれた。

女優で昨年の本映画祭で最優秀女優賞に輝いたファン・ビンビンさんは「選出作品に中国の作品が2作品あり中国を応援する気持ちはもちろんありますが、公正な審査をしていきたいです。私もまだ2作品しか鑑賞していませんが、2作品ともに映画の持つ力を確信できる作品なので今後も楽しみです」と優しい表情で語ってくれた。

特殊メイクアップ・アーティストのレイコ・クルックさんは「私にはアカデミックなことは評価しにくい部分もあるが、仕事をする時と同様に自分の感性を信じ審査していきます」と冷静に語っていた。

今年は「震災を越えて」という上映枠で、自身監督作の『ギリギリの女たち』がワールド・プレミア上映される映画監督の小林 政広さんは「まだ作品自体は鑑賞できていないが五感で感じて審査していきたい。一度観たら死ぬまで心に残るような作品と出会えることに期待する」と語ってくれた。

東京国際映画祭は今月30日まで開催される。数多くの良作がそろうコンペティションの作品もまだまだ鑑賞する機会があるので、作品を鑑賞しつつ結果を自分達で予想するのも映画祭の楽しみ方の一つかも知れない。

(Report:有城裕一郎)