10月8日(土)よりシアター・イメージフォーラムほかにて公開となる『明りを灯す人』の公開を記念して東京理科大学の川村康文教授にご登壇頂き、風力発電について学ぶエコエネルギー授業を実施致しました。

◆映画公開記念 東京理科大学×『明りを灯す人』参加型エコエネルギー授業
●実施日時:10月5日(水) 
●場所:東京理科大学 
●登壇者:理学部第一物理学科 川村康文教授、
      東京理科大学修士1年生 本多賢一郎さん
      東京理科大学修士2年生 斉藤隆薫さん

●共催:東京理科大学総合研究機構グリーン&セーフティ研究センター

本作の舞台となるキルギス共和国は旧ソ連から独立して20年が経つが、経済的に不安定で都市部と地方農村部との格差が激しい。
そんな貧しい状況下でも村人たちの生活を第一に考え、いつか風力発電で村じゅうの電力を賄いたいと夢を持つ純朴な主人公“明り屋さん”。
劇中登場する風車や風力発電に着目したこのイベントに集まったのは、映画だけでなく、エコエネルギーや環境問題、そして科学授業に興味を持つ小学生から60代まで幅広い世代の男女。

東京と福島のように、遠く離れた場所で作られた電力を送電するのではなく、使う電力をその場で発電する、「オンサイト発電」の説明がなされた後、大きなプロペラ風車だけでなく、都市にも設置できるサボニウス型風力発電機など、様々な形状の風力発電機が紹介された。
なかでも、サボ二ウス型風力発電機は実際に名古屋の商業施設「アスナル金山」で太陽エネルギーとのハイブリットという形で利用され、館内照明の電力が発電されている。

今回の授業ではこのサボニウス型風力発電機の原理を知るべく、竹串やフィルムケース、そしてダンボールなど、家庭で簡単に集められるものを用いて、参加者全員で風車を手作りした。
中にはハート型にした風車を作るなど、思い思いのオリジナル風車の制作に子供も大人も熱中して取り組んだ。
その後、東京理科大の学生が制作した大型の装置でテレビやLED電球への送電実験を実施。
見事明りが灯ると、参加者からは歓声と拍手が湧き起こり、通りがかりの学生も見物するなど、キャンパス内で盛り上がりを見せた。
実験を行った学生に対し、参加者からは「明り屋さん!頑張って!」と映画の主人公になぞらえた声援も上がった。

風車制作や実験を通して、発電の大変さを実感した参加者たち。
同じ風力発電でも、使用する地域に合わせて、風車を選んでいくことが今後重要となってくる。
原発問題で明日への安心が揺らぐ今の日本において、新たなグリーンエネルギーの未来を、子供と大人が楽しみながら一緒に学ぶ、貴重な場となった。

遠く離れた日本とキルギスだが、「自国の未来をより安全に、豊かにしたい」という想いは同じである。

10月8日(土)、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー!